2025年秋、新潟旅日記08 新潟市本町通6番町、古川鮮魚の昼ご飯
まずは新潟県名物が小鉢でやって来た

『古川鮮魚』、8月30日の昼の定食は、やたらに盛りだくさんであった。
お客さんで立て込んでいた中、先ず出て来たものは新潟名産とも言えそうな茶豆だ。
新潟県で食べる枝豆はいつ食べても最上級の味がする。
アジの南蛮漬け(?)に「ばい(ツバイ)」の小鉢もいい。
ツバイは日本海特産の小型のエゾバイ科の巻き貝で、煮る巻き貝の中でも味は最上級といえるものだ。
古川鮮魚の大女将が煮ているのだろうが、煮加減もいい。
ほとんど地物というのがいいし、量的なバランスがいい

定食は打ち合わせをしながらだったので確実ではないが、スズキ、ヒラマサ、「喉黒(アカムツ)のあぶり」、本マグロ(クロマグロ)にこれまた新潟名物の「南蛮えび(ホッコクアカエビ)」、そして他産地のホタテガイ。
ほぼすべてが地物で鮮度が抜群によく、種ごとの持ち味が生きている。
総菜類の量のバランスがよく、ご飯がとてもうまいのも魅力的だろう。
本町通6番町は町全部が楽しい、その一角に古川鮮魚がある

新潟駅周辺は、東京は新宿です、と言われても誰も疑問を感じないだろう。
無機質でコンクリートな町だ。
ボクが大好きなのは萬代橋を渡った昔ながらの町だ。
新潟市本町は1番町から14番町まである。
ボクの好きな和菓子屋、練り製品の店などはこの本町通周辺にある。
中でも6番町は朝市もあり、優秀な魚屋がたくさんある。
知り合いのDに「新潟市が観光地だとは誰も思いませんね」と言われたことがあるが、ボクにとっては日本海側でもっとも魅力的な観光地でもある、歩いても楽しいところだ。
なによりも地場の野菜があるのがいい、水産物が多彩で新鮮、しかも安いというのが魅力的である。
安いと言ったが上等のものもちゃんとあって、この上等のものは値段も上等だが、なっとくできるものなのがいい。
そこは市場だけどおいしいご飯が食べられる

そんな6番町に「フレッシュライフプラザ 青海ショッピングセンター」はある。
なんだか英語めいて薄っぺらな名前だけど中は歴とした市場である。
その市場の一角に古川鮮魚がある。
昔は純粋な魚や惣菜を売る店だったが、近年ではご飯が食べられ、酒も飲める店に変わっている。
市場で飯を食うということは、魚を食べるという意味では理想的なのだ。
しかも店主の山田さんは店が休みの日でも、市場に出掛けるほどの魚好きである。
もちろん古川鮮魚の定食には他産地のものもあるが、基本的に地物である。
これなど市場に毎日通うからこその品揃えと言えるだろう。
古川鮮魚 新潟県新潟市中央区本町通6番町1114