202508/28掲載
煮ざかなの煮汁のおからいり
材料費は格安なのに大層なご馳走となる

普段のおかずは、ありきたりな何もない日に暇みつけて作るもので、ありふれたものでしかない。
ただし、そんなものが日々の生活には大切だし、日々を豊かにしてくれるのである。
さて、おかずの代表格といえば煮魚だろう。
魚の身も皮も余すことなく食べられて、ご飯に合う。
煮魚は煮汁を多めにして煮ると失敗しないが、この煮汁があまることがある。
魚を湯通しするのは煮汁を濁らせないためだし、二度使いすることを見越してだ。
そんなときは少しずつ冷凍保存しておく。
魚でも貝でも、イカタコでもいろんな汁を継ぎ足し継ぎ足しすると、非常にうま味豊かな調味料が出来上がる。
あまり味のない魚を煮つけるときにも使えるし、野菜や豆腐を煮てもおいしい。
今回はこの保存して置いた煮汁でおからの炒り煮を作った。
魚料理をよく作る家なら定番料理にすべきである。
なんといってもおからは安くてうまい。
おからは豆乳を絞った「から」なので「おから」だけど、ここには大豆のうま味がたくさん残っている。
それが魚貝類から染み出てきたうま味と一緒になると、大層なごちそうになる。
ご飯の友として作っているが、夜酒の友にもなる。
おかずとしても肴としても一級品である。
材料は煮ざかなの煮汁と野菜と主役のおから

残念なことにおからをスーパーで買わなければならなくなっている。
豆腐屋が遠くなってしまったのもあるし、忙しいのもある。
この市販用にパックされたおからが非常に優秀なのもある。
これをボウルなどに入れてていねいにほぐす。
キクラゲは水に20分前後つけて戻し、少し揉み洗いをして刻む。
にんじんとねぎ、しょうが一かけを、刻んで置く。
野菜は自宅にあるものをや保存食品を使う。