ヒレグロ
代表的な呼び名ナメタガレイ
ババガレイ・ナメタガレイ・地方名などでも混同
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珍魚度・珍しさ | ★★★ がんばって探せば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
食べ物としての重要度 | ★★★ 一般的(流通量は普通) |
味の評価度 | ★★★ 美味 |
分類 | 顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カレイ目カレイ亜目カレイ科ヒレグロ属
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外国名 | Blackfin flounder
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学名 | Glyptocephalus stelleri (Schmidt, 1904)
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漢字・学名由来 | 漢字 鰭黒 Hireguro Schmidt ペーター・シュミット(1872-1949)。ロシア(ソビエト)の魚類学者。 |
地方名・市場名 |
概要
生息域
海水魚。水深50-700mの砂泥地。
北海道全沿岸、青森県〜山口県の日本海沿岸、北海道〜千葉県銚子の太平洋沿岸。
朝鮮半島南岸・東岸〜沿海州をへてサハリン南部西岸・東岸、オホーツク海、ベーリング海。
生態
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基本情報
日本海、銚子以北の太平洋側で底曳き網などでまとまってとれる。カレイ類の中では比較的安くて、鮮魚だけではなく加工品原料として重要なものとなっている。消費地でも干ものなどでよく見かける。
ヤナギムシガレイ、ババガレイと呼び名での混同があるが、本種の方がはるかに安い。
鮮魚としても流通し、関東のスーパーなどでもときに売り場に並ぶ。
珍魚度 珍魚ではない。普通の食用魚だが、日本海や茨城県以北の底曳き網で揚がる魚で鮮魚はあまり消費地に来ない。探さないと手に入らない。
水産基本情報
市場での評価 関東には鮮魚としても入荷を見るが非常に安い。加工品としても安い。
漁法 底曳網、刺し網
主な産地(カレイ類として) 北海道、島根県、兵庫県、福島県、宮城県
選び方・食べ方・その他
選び方
粘液に透明感のあるもの。触って硬いもの。
味わい
旬は秋から初夏。
鱗は細かく取りやすい。皮はしっかりして強いが熱には弱い。骨は軟らかい。
透明感のある白身だが白濁するのが早い。血合いはほどんど色がない。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
好んで食べる地域・名物料理
水洗いして適当に切る。水分をよくきり、醤油・酒に漬け込む。
1時間程度つけ込んだら、つけ込んだ汁に水を加えて煮立たせて味を調える。
これで基本となる野菜ゴボウ、ねぎと一緒に煮ながら食べる。
主に漁業関係者が作る料理だと思われる。いちぶに「すき焼き」としているが明らかに別物である。液体が多いと鍋、汁もの、おかずにするときは液体を少なくして煮物にも変身する。
温かくなると鍋にするのが煩わしいのだと思う。
加工品・名産品
干し柳がれい●岩手県三陸全域で作られている。スーパーなどでも必ずあるもので他の地域と比べても顕著。『山英(岩手県宮古市)』
釣り情報
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歴史・ことわざなど
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地方名・市場名
参考文献 場所兵庫県久美浜
参考文献 場所兵庫県香住・浜坂
備考スーパーパック表示。 場所兵庫県香住・浜坂、鳥取県岩美
参考文献 場所北海道
参考文献 場所宮城県b
参考文献 場所富山県生地・魚津
参考聞取 場所岩手県宮古市、宮城県仙台市駅前市場
参考文献 場所新潟県能生・高田
参考『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年) 場所福井県小浜
参考文献 場所鳥取
備考鳥取県はスーパー表示。 参考青山時彦さん(宇部市青山鮮魚) 場所鳥取県倉吉市、島根県、山口県宇部市
場所秋田市中央市場
場所北海道室蘭ほか
場所宮城県石巻
場所宮城県仙台市駅前市場
場所山形県鶴岡市由良漁港、京都府舞鶴、福島県、大阪
場所福島県
場所山形県鶴岡市由良漁港
場所青森県鰺ヶ沢町
場所青森県鰺ヶ沢町、石川県金沢市金沢中央市場、福井県福井市・敦賀市
場所島根県
場所福井県福井市・敦賀市
備考鳥取県はスーパー。 場所鳥取県倉吉市、島根県隠岐の島町
備考ヤナギムシガレイと混同して。 参考聞取 場所北海道根室、岩手県宮古市、宮城県仙台市駅前市場
備考ババガレイと呼び名で混同されることがあり、ババガレイ、ナメタガレイ(滑多)と呼ぶ地域もある。 参考武井ちひろさん 場所宮城県、福井県三国
参考文献 場所京都府宮津、大阪