ヒメジ

海水魚。水深35-160mの砂地。
北海道〜九州南岸の大平洋沿岸、北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域。
少ない／琉球列島、小笠原諸島
朝鮮半島西岸南部、・南岸・済州島、台湾、福建省・広東省、海南島、ピーター大帝湾。

２本の髭（ひげ）があるのが特徴。
この髭に味覚を関知できる細胞があり、砂地などをさぐってエサを探す。
産卵期は夏から秋ではないか？　卸していると７月、８月、９月と抱卵している個体が目立つ。

北海道から九州までの比較的浅い砂地で水揚げされている。小型の底曳き網などでまとまってとれるために、食用魚として流通する。また煮干し、干ものなど加工品としても重要である。
小型ではあるが味のいい魚で、小骨がないなどで食のプロ達の間では人気がある。
珍魚度 食用魚で、流通もする。珍しくはないが一般的とまではいえないので少しがんばって探す必要がある。

市場での評価 比較的ローカルな魚。鮮魚で入荷しても安く、人気がない。
漁法 底曳き網
主な産地 統計にはない

触ってしっかりしているもの。外見の赤が鮮やかなもの。

旬は春から夏
鱗は軟らかく弱く剥げやすい。骨は中骨はやや硬い。皮は薄く独特の風味がある。
透明感のある白身で熱を通しても硬く締まらない。身離れがいい。

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新潟県、島根県、山口県、長崎県ほか。

投げ釣り、相模湾のシロギス釣りなどでは典型的な外道。方天秤仕掛けにキスバリ、エサはジャリメ、アオイソメ。

夏目漱石『三四郎』 福岡県京都郡真崎村出身（実在の地ではないがヒメジがとれる豊前浜に面している）の三四郎の郷里から、母が登場人物の野々宮宗八（モデルは寺田寅彦）あてに送ったものに〈「ええ赤い魚の粕漬なんですがね」　「じゃあひめいちでしょう」〉という会話が出てくる。