ヒメアマエビ


体長7cm前後になる。額角は非常に長く硬い。脚も殻も柔らかくとても水っぽくて柔らかい。

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魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻亜門軟甲綱(エビ綱)真軟甲亜綱エビ上目十脚目抱卵亜目タラバエビ科ジンケンエビ属
外国名
学名
Plesionika semilaevis Bate,1888
漢字・学名由来

漢字 姫甘蝦、姫甘海老
由来・語源 2009年、鹿児島大学大富潤さんなど研究班の命名。食べるとアマエビ(ホッコクアカエビ)のように甘く、ややほっそりと華奢であるため。

地方名・市場名
シタエビ シバエビ
場所鹿児島県垂水市 

概要

生息域

海水生。駿河湾、土佐湾、鹿児島湾、東シナ海、フィリピン、インドネシア、南シナ海、オーストラリア、太平洋東部の大陸棚縁辺〜大陸棚斜面。
水深130メートル〜800メートル。

生態

基本情報

現在のところ鹿児島県鹿児島湾でのみ漁業対象となっており、周辺でのみ売り買いされている。鹿児島県の特産エビ。希に東京にも入荷してくるので見つけたらぜひ食べて欲しいもののひとつ。
生で食べて甘味が強く、揚げてもおいしい。つけあげ(薩摩揚げ)も作られている。
鹿児島県では観光資源のひとつにもなっている。

水産基本情報

市場での評価 鹿児島県のみで流通。基本的に頭部を取り去ったものが流通する。やや高値。
漁法 とんとこ網(かけ回し底曳き網)
産地 鹿児島県

選び方・食べ方・その他

選び方

赤身の強いもの。触って張りのあるもの。

味わい

旬は不明。
額角が長くて硬いので意外に注意が必要。その他は全体に柔らかい。
身は殻から押し出すようにすると容易に取り出せる。
生で食べると甘みがあり、熱を通すとエビ特有の風味が増す。
揚げる場合、殻などはあまり気にならない。
汁にするときは殻を取った方がよいと思われる。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

生食(刺身)、揚げる(かき揚げ、唐揚げ)、汁(かきたま汁、みそ汁)、煮る(煮つけ)、ソテー(炒め物、チャーハン)
かき揚げ 頭部を取り、少しだけ殻を残して、玉ねぎと合わせてかき揚げにしてみた。玉ねぎの甘さとヒメアマエビの甘味が合わさって実に味わい深い。天ぷらそばに使ったり、天丼にしてもおいしい。
唐揚げ 頭部を取り片栗粉をまぶしてかりっと揚げた。とても香ばしくエビの風味が高く、全体にも甘い。エビにありがちな渋みが少ないのも魅力的だろう。ビールや焼酎のハイボールに非常に合う。
かき玉汁 だしで剥いたヒメアマエビを煮て、溶き卵を加えて仕上げる。味つけはしょうゆと塩、酒のみ。豆腐を入れたり、キノコを加えてもおいしい。あまり煮すぎない方がおいしい。寒い時季にとても滋味を感じる汁である。
みそ汁 頭部を取り去り、少し殻が残ったものを軽く水洗いする。これを水から煮出してみそをとき入れる。エビの甘みが汁に溶け出して、実に味わい深い。意外にご飯と相性がよく、酒の後などにもうまい。
煮つけ 頭を取り、殻を少しだけ残したものを用意する。酒、砂糖、しょうゆを合わせたものを煮立てて、さっと短時間煮上げたもの。甘味が強く、ここにしょうゆ味が加わり、とてもご飯に合う。後味がいいので、ついつい箸が伸びる。しょうがや鷹の爪を使ってもいい。
エビとセロリの炒めもの ヒメアマエビは頭を取る。セロリは適宜に切る。八角、タカノツメ、シャンツァイ(香菜)などを用意しておく。フライパンなどに太白ごま油(油は好みで)を多めに入れて八角、タカノツメ、エビを入れる。八角、タカノツメは途中で取り出す。エビは香りが立ってきたら、ここに塩コショウしてセロリを加えて炒める。味見して塩味が足りなければ整える。エビの香りを楽しむ料理だと思って欲しい。
チャーハン ヒメアマエビの頭を取っておく(鹿児島で出回っているものは頭を取ってある)。フライパンに油を多めに入れてエビも入れて火をつけてエビの香りが立つまで炒め、ここに塩をする。エビを脇に寄せ溶き卵を炒めてご飯を加える。ぱらっとするまで炒め、レタスを加えて味見。ここで加減してコショウ、少量のガラムマサラを振る。香辛料はお好みで。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど