ニゴロブナ
ニゴロブナの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
40cm SL前後になる。口にヒゲがない。フナとしては体高が低く、顎から吻にかけて直線的。鬚がない。第1鰓弓の鰓耙数は48-72で多い。[28cm SL・455g] 40cm SL前後になる。口にヒゲがない。フナとしては体高が低く、顎から吻にかけて直線的。鬚がない。第1鰓弓の鰓耙数は48-72で多い。[28cm SL・455g] 40cm SL前後になる。口にヒゲがない。フナとしては体高が低く、顎から吻にかけて直線的。鬚がない。第1鰓弓の鰓耙数は48-72で多い。[28cm SL・455g]
珍魚度・珍しさ | ★★★ がんばって探せば手に入る |
魚貝の物知り度 |
★★★★ 知っていたら達人級 |
食べ物としての重要度 |
★★★ 一般的(流通量は普通) |
味の評価度 |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱ニシン・骨鰾下区骨鰾上目骨鰾系コイ目コイ科コイ亜科フナ属
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外国名 |
Crucian carp
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学名 |
Carassius auratus grandoculis Temminck and Schlegel, 1846
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漢字・学名由来 |
漢字 似五郎鮒 Standard Japanese name / Nigorobuna
由来・語源 琵琶湖周辺での呼び名。ゲンゴロウブナ(源五郎鮒)に似ているため。
フナの語源/
■ 「食う魚〈くふな〉」の語頭を落としたもの。
■ 「ふ」は田んぼを意味し、「な」は魚の意味。
■ 本来国内にいない魚(実際は間違い)で漢字とともに入ってきた。中国での漢字「鮒」を音読みし、魚名を表す語尾「な」をつけた。
■ 煮ると柔らかく骨まで食べられるところから「骨なし」の「ほねなし」が転訛した。 Temminck コンラート・ヤコブ・テミンク Coenraad Jacob Temminck(1778-1858 オランダ) シュレーゲルとともにシーボルトの持ち帰った脊椎動物を整理、記載。『Fauna Japonica』(日本動物誌)を執筆。 Schlegel ヘルマン・シュレーゲル(Hermann Schlegel 1804-1884年)はドイツの動物学者。テミングとともにシーボルトの持ち帰った脊椎動物を整理、記載。『Fauna Japonica』(日本動物誌)を執筆。
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地方名・市場名 |
イオ[魚] テリブナ ヒデリブナ アメブナ 参考「菅浦の湖岸集落景観保存調査 2014 滋賀県長浜市」 場所滋賀県長浜市菅浦 スシイオ マルブナ[丸鮒]
ガンゾ サイズ / 時期小振りのもの |
概要
生息域
淡水魚。比較的深いところ。ギンブナが浅い水深にいるので棲み分けている。
琵琶湖固有種。
生態
産卵期は4月6月。
琵琶湖の深い場所、低層をすみかとしている。
基本情報
琵琶湖固有種。琵琶湖全域で漁の対象となっている。2月、3月の生息層が膨らんでときには「ふなずし(なれずし)」原料として需要が高まる。また鮮魚としても洗いや煮つけで食べられている。
珍魚度 琵琶湖でしか手に入らない。琵琶湖に行っても探すのは非常にたいへん。
水産基本情報
市場での評価 琵琶湖周辺でのみ取引される。やや高値。
漁法 定置網
産地 滋賀県琵琶湖
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は冬から春。
鱗は硬く取りにくい。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
白身でクセのない味わい。旨みがあり、いいだしも出る。
とれる場所によって泥臭さがある。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
ニゴロブナの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)、焼く(幽庵焼き)、汁(みそ汁)、煮る(煮つけ)
ニゴロブナの幽庵焼き(祐庵焼き) 琵琶湖でフナといったら「祐庵焼き」である。近江堅田の、北村幽暗(祐庵)の名をつけた料理で、考案者はともかく、本来は湖魚の料理法だと思っている。とりわけフナの幽庵焼きはおいしい。
フナは泥臭いなどと間違ったことを言う人がいるが、むしろ白身で上品過ぎるところが難点なのである。ここに醤油などの調味料で変化をつけたのだと思っている。
フナの淡水魚のうまさを引き出して、滋味豊かな味になる。
フナは水洗いして二枚に下ろして片身を使う。水分をよくきり、酒・みりん・醤油同割りの地につけこむ。
1日程度漬け込んで,こがさないように焼き上げる。
ニゴロブナのみそ汁(ふなこく) あらと半身を汁にしたもの。フナは基本的にみそ仕立てである。今回はフナは湯通しして鱗をこそげ落とした。一般家庭ではこのやり方が便利だ。水分をよくきり、ことことと酒と水で煮て白みそ主体のみそで味つけする。長時間煮ると硬い骨以外は食べられるようになる。
好んで食べる地域・名物料理
琵琶湖周辺。
ニゴロブナのじょき 琵琶湖に浮かぶ、沖島で作られているものだ。ニゴロブナは「子つけ」と呼ばれる刺身に子(卵巣をゆでてほぐしたもの)をまぶしつけたもの、洗いなどは見かけるが、この沖島のものは三枚に下ろして、皮ごと切りつけている。いうなれば背ごしである。
薄く切りつけるときにじょきじょきと音がすることからこの名がある。
もともとフナは生食すると、魚類の中でももっともうま味豊かであるが、皮がついているので、そこに別種の味がある。冷凍ものが売られているが、解凍して食べると非常に味わい深い。
ニゴロブナの煮つけ なれずしに使うフナとして重要だが、琵琶湖周辺では様々な料理に使われている。フナの基本的な料理である煮つけもそのひとつだ。写真の11月は生殖巣が小さく、まだ走りの時季だが、内臓と身だけでも充分味わい深い。[魚友 滋賀県長浜市湖北]
加工品・名産品
ふなずし/滋賀県琵琶湖周辺で作られている「なれずし」。水産加工品の研究家(主にかまぼこ)清水亘が『新説三珍味』のひとつとして挙げている。『新説三珍味』は東京都新島の「くさや」、滋賀県琵琶湖の「ふなずし」、富山県の「黒作り」。
釣り情報
歴史・ことわざなど