ミナミイスズミ

ミナミイスズミの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
SL 50cm前後になる。背鰭軟条通常12、尻鰭軟条通常11。吻は長く尖る。
SL 50cm前後になる。背鰭軟条通常12、尻鰭軟条通常11。吻は長く尖る。[黄化個体]
SL 50cm前後になる。背鰭軟条通常12、尻鰭軟条通常11。吻は長く尖る。

イスズミ科見分け方

魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★
まずくはない
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イスズミ科イスズミ属
外国名
Waigeu drummer
学名
Kyphosus sectatrix (Linnaeus 1758)
漢字・学名由来

漢字 南伊寿墨
由来・語源 2004年、坂井恵一、中坊徹次により新種記載。より温かい海域に生息するイスズミの意。
イスズミは「いす」は「磯」もしくは「石」で、「ズミ」を「棲む」とすると磯などに生息する魚という意味。

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。島嶼性岩礁域。
伊豆諸島〜琉球列島の黒潮流域、小笠原諸島、南鳥島。
希に福岡県沖ノ島。
西-中央太平洋。

生態

基本情報

暖流域にいる魚で、一般的な流通では臭みがあるので利用度が低い。産地なのでほそぼそと利用されているもの。大型で、水揚げ・水揚げ後の処理の仕方でおいしく食べられる可能性がある。

水産基本情報

市場での評価/希に流通する。安い。
漁法/
産地/

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるもの。下ろす前から臭みのあるものは避ける。

味わい

旬は寒い時期。
鱗は非常に硬く取りにくい。皮は厚みがあり強い。骨はあまり硬くはない。
血合いが赤い上質の白身。臭みのある固体が少なくない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ミナミイスズミの料理法・調理法・食べ方/みそ汁(素揚げみそ汁)、揚げる(素揚げ、唐揚げ)、煮る(まーす煮)、生食(刺身)
ミナミイスズミの素揚げみそ汁 石垣島のウミンチュは素揚げにしたイスズミ・クロハギ類をみそ汁にする。こうすると多少臭みのある固体もおいしく食べられる。単純に生をみそ汁にしたものよりも、うま味が豊かになる。


ミナミイスズミの素揚げ 熱帯域では、臭みのある魚は唐揚げではなく、粉を使わずに素揚げにすることが多い。表面はとても香ばしく、中は鶏肉のように締まる。塩・コショウでもいいが、しょうゆで食べてもいい。
ミナミイスズミの塩煮 沖縄県では、やや強めの塩水で水分を飛ばすように煮るのを「まーす煮」という。水洗いしてていねいに鱗を取る。これを強めの塩水で煮上げる。一緒に豆腐を煮ると、主役以上にうまい。
ミナミイスズミの刺身 高鮮度のものを手に入れていないので、なんとも言えないが、臭みのある固体が多い。小笠原の「ピーマカ」やセビチェのように柑橘類や酢を使った方がいいのかも知れない。魚らしいうま味も薄く、難アリだ。

好んで食べる地域・名物料理

ピーマカ ササヨ(イスズミ類)を薄き切り、塩でしめて酢洗いする。これを酢・柑橘類・塩で作った合わせ酢に玉ねぎ、唐辛子などと漬け込む。 [東京都小笠原]

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

地方名・市場名

ヒツオ
参考荒武成寿さん 場所宮崎県 
ササヨ
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都八丈島・小笠原諸島 
マラヘッド
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都小笠原 
ウンコタレ
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都小笠原諸島 
ホーレー
備考黄色固体。 参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都小笠原諸島(a) 
アカババ
備考アカ・ババ。 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 
マービー
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県南城市知念漁協 
クスケー
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県南城市知念知念漁協 
マット マービ
場所沖縄本島 
スッスババ
場所沖縄宮古