ボウズギンポ

ボウズギンポの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
1m SL 前後になる。口は体の割りに小さく、眼の前縁に達しない。眼の周辺、眼の前方、眼の上頭にかけて無鱗域がある。頭部には白い斑紋に囲まれた感覚孔がある。背鰭・臀鰭と尾鰭は分離する。体は丸太状に長い。腹鰭がない。
1m SL 前後になる。口は体の割りに小さく、眼の前縁に達しない。眼の周辺、眼の前方、眼の上頭にかけて無鱗域がある。頭部には白い斑紋に囲まれた感覚孔がある。背鰭・臀鰭と尾鰭は分離する。体は丸太状に長い。腹鰭がない。[39cm SL]
眼の周辺、眼の前方、眼の上頭にかけて無鱗域がある。頭部には白い斑紋に囲まれた感覚孔がある。
眼の周辺、眼の前方、眼の上頭にかけて無鱗域がある。頭部には白い斑紋に囲まれた感覚孔がある。
眼の周辺、眼の前方、眼の上頭にかけて無鱗域がある。頭部には白い斑紋に囲まれた感覚孔がある。
珍魚度・珍しさ★★★
がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ゲンゲ亜目ボウズギンポ科ボウズギンポ属
外国名
Prowfish
学名
Zaprora silenus Jordan,1896
漢字・学名由来

漢字 坊主銀宝 Bouzuginpo
由来・語源/古くはギンポ亜目に含まれると思われていたために、「坊主=頭部が丸い」、「銀宝=ギンポ亜目」とつけたのだと考えている。
〈スズキ目ギンポ亜目ゲンゲ上科ボウズギンポ科ボウズギンポ属ボウズギンポ Zaprora silenus JORDAN〉。 Icosteidae イレズミコンニャクアジ科ではないかと思われていたり、Icichthys クロメダイ属に近いのではないかと思われたりしていて、不明なまま、ギンポ亜目に含めためだと思われる。『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)

Jordan
David Starr Jordan〈デイビッド・スター・ジョーダン(ジョルダン) 1851-1931 アメリカ〉。魚類学者。日本の魚類学の創始者とされる田中茂穂とスナイダーとの共著『日本魚類目録』を出版。
地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。水深24〜801m。水深200m前後の大陸棚に多い。
千葉県銚子〜北海道知床半島の太平洋沿岸、[北海道紋別]。
千島列島、オホーツク海北部、カムチャツカ半島西部・南東部、北太平洋、南カリフォルニア以北の東部太平洋。

生態

基本情報

北太平洋にいる1科1属1種の大型魚だ。国内では三陸から北海道の太平洋側、オホーツク海などで少ないながら水揚げがある。古くは漁師さんが自家消費される程度であったが、近年流通するようになってきている。それなりに値段がついていて流通のプロの間では一定の評価がある。
珍魚度 水揚げ量は少ないものの、流通する魚となっている。探せば手に入る。

水産基本情報

市場での評価 入荷は非常に少ない。やや高値で安定している。
漁法 底曳き網、延縄漁
産地 北海道、岩手県

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるもの。粘液が透明なもの。

味わい

旬は不明。
鱗は細かく、皮が非常に厚い。骨はあまり硬くない。
白身で筋繊維が感じられず柔らかく、クセがない。熱を通すとふんわりと膨らむ。

ボウズギンポのフィレ 白濁した身で筋繊維は発達していない。身自体にはうま味は少なく、またイヤミもない。和食の考え方ではなく、油やバターを使った洋食系の料理に向いている。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ボウズギンポの料理・レシピ・食べ方/揚げる(フライ)、ソテー(ムニエル)、煮る(煮つけ、鍋)、焼く(みそ漬け、幽庵焼き、塩焼き)
ボウズギンポのフライ 刺身で食べられないわけではないが、日を通した方が味わいが深くなる。フィレにしやすいので適当に切り身にする。塩コショウして溶き卵もしくはバッター液をつけてパン粉をつけて高温で短時間揚げる。中はふんわりと甘みがあってとても味わい深い。

ボウズギンポのムニエル 大型なので皮を引きフィレにしやすい。切り身にして塩コショウする。小麦粉をまぶしてじっくり香ばしくソテーする。火が通ったら切り身を取り出し、バターを加えてデグラッセしてソースにする。表面が香ばしくはならないものの全体にふんわり柔らかくとても味わい深い。
ボウズギンポのあら煮(煮つけ) 水洗いしてフィレなどにしたときのあらを集めて置く。湯通しして冷水に落として残った鱗とぬめりを流す。水分をよくきり、酒・砂糖・醤油・水で甘辛く煮つける。身は柔らかく上品な味わい。皮にうま味がある。
ボウズギンポの鍋 ここでは醤油仕立ての鍋にした。中骨、身を適当に切り、湯通しする。冷水に落としてぬめりや残った鱗を流す。水分をよく取り、鍋に割りした(水・昆布だし・醤油・酒)を入れて中骨を加えてだしをとる。ここで身を煮ながら食べる。中骨はそのままでもいいし、取り出して廃棄してもいい。
ボウズギンポのみそ漬け(西京焼き) 身は柔らかくあまり味がない。漬け魚に向いていそうだ。水洗いして三枚に下ろし皮付きのまま切り身にする。水分をよくきり、白みそ(漬け用のあらみそ)、みりんを合わせたものに1日漬け込んで焼く。じっくり焦がさないように焼き上げると非常に美味。
ボウズギンポの幽庵焼き 水洗いして三枚に下ろす。水分をよくきり、酒・醤油・みりん同割りの地につけ込む。柚子や山椒の風味をつけてもいい。やや調味料の味に負けてしまうものの嫌みのない味。
ボウズギンポの塩焼き 水分が多く、上品ではあるが味がない。ただしこの上品な味の塩焼きが、好きか嫌いかは分かれると思う。水洗いして三枚に下ろし、振り塩をして1時間程度寝かせる。これを焼き上げる皮直下に味があるが、身はややもの足りぬ味だ。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど