ナメモンガラ

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SL 24cm前後になる。雌雄で体色が異なる。体側に縦縞がなく、頬部分に5本から6本の溝がある。鱗に突起がなく、生時に表面に明瞭な灰色斑があある。[雌]
SL 24cm前後になる。雌雄で体色が異なる。体側に縦縞がなく、頬部分に5本から6本の溝がある。鱗に突起がなく、生時に表面に明瞭な灰色斑があある。[雄]
SL 24cm前後になる。雌雄で体色が異なる。体側に縦縞がなく、頬部分に5本から6本の溝がある。鱗に突起がなく、生時に表面に明瞭な灰色斑があある。
魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目モンガラカワハギ亜目モンガラカワハギ科ナメモンガラ属
外国名
Redtail triggerfish
学名
Xanthichthys mento (Jordan and Gilbert, 1882)
漢字・学名由来

漢字/滑紋殻
由来・語源/鱗に棘がなく、ざらざらした感じがしないからだと思う。田中茂穂がかつて本種を「Xanthichthys gotonis Tanaka, 1918」、「Xanthichthys purus Tanaka, 1918」(ともにシノニム)で記載しているので命名は本人だと思う。

Jordan
David Starr Jordan〈デイビッド・スター・ジョーダン(ジョルダン) 1851-1931 アメリカ〉。魚類学者。日本の魚類学の創始者とされる田中茂穂とスナイダーとの共著『日本魚類目録』を出版。
Gilbert
Charles Henry Gilbert(チャールズ・ヘンリー・ギルバート 1859-1928年)。アメリカの魚類学者。太平洋北西部の魚類を研究。サケ類の研究で有名。
地方名・市場名
アカドミ ホンドミ トミ
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都八丈島 
トミメ
場所東京都八丈島 

概要

生息域

海水魚。サンゴ礁域。
鹿島灘、相模湾、静岡県富戸、駿河湾、[御蔵島]、八丈島、小笠原諸島、南鳥島、与那国島、[吐噶喇列島諏訪之瀬島]。
ハワイ諸島、ミクロネシア、ウェイク島、ピトケアン諸島、イースター島、カリフォルニア北部。

生態

8月4日の御蔵島沖の個体は抱卵、卵巣は非常に大きかった。

基本情報

伊豆諸島に多い小型のモンガラカワハギ科で、個体数が少ないのか、一般的な認知度は低いようだ。

水産基本情報

市場での評価/不明
漁/不明
産地/東京都、沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるもの。模様がくっきり鮮やかなもの。

味わい

旬は不明。
鱗は硬く取れない。剥くと剥がれる。骨はあまり硬くない。
血合いの赤味が強い白身。熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ナメモンガラの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)、煮る(煮つけ)、ソテー(ムニエル)、焼く(塩焼き、真子焼き)
ナメモンガラの刺身 フグ目なのに見た目はスズキ目に近い。血合いが赤く、身に透明感がある。鮮度がいいので硬く締まっておらず、甘味があり味わい深い。サンゴ礁の魚なのにイヤミがない。


ナメモンガラの煮つけ 水洗いして皮を剥く、湯通しして冷水に落として霜降りにする。水分をよくきり、酒・しょうゆ・水であっさりと煮てみた。もちろん砂糖、みりんなどで甘味をつけてもいい。身は硬く締まらず、適度に繊維質でおいしい。
ナメモンガラのムニエル フグと比べると水分が少なく、熱を通しても硬く締まらない。半身に塩コショウして小麦粉をまぶして多めの油でじっくりと揚げる。表面は香ばしく、なかはふんわりとジューシーに上がる。非常に美味。
ナメモンガラの塩焼き 半身を焼いてみた。カワハギがおいしいのに似ている。焼いても硬くならず、中はジューシーでとてもおいしい。
ナメモンガラ真子の塩焼き フグ目の魚の卵巣はあまりおいしくないと思っていた。ところが本種は卵粒が小さく、なかなかいい味なのだ。今回は焼いてみたが煮てもいいかも。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど