ナガユメタチモドキ
ナガユメタチモドキの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
珍魚度・珍しさ | ★★★★ 正に珍魚・激レア生物 |
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★ 美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目タチウオ科ナガユメタチモドキ属
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外国名 |
Razorback scabbardfish
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学名 |
Assurger anzac (Alexander,1916)
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漢字・学名由来 |
漢字 長夢太刀擬
由来・語源 古くはタチモドキ科が独立していた。タチモドキは田中茂穂がタチウオなのに尾鰭があるためにつけたものだが、後にタチウオ科に。このタチモドキ科で幻想的な顔つきをしている種にユメタチモドキとつけた。ユメタチモドキに似てより長いという意味合い。 |
地方名・市場名 |
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概要
生息域
海水魚。低層遊泳性。水深150〜400メートル。
青森県津軽海峡沿岸、岩手県岩泉、相模湾、静岡県石廊崎、熊野灘、紀伊水道、土佐湾、山口県日本海沿岸、石垣島。
韓国巨文島、太平洋、東インド洋、大西洋。
生態
基本情報
関東ではほとんど見ることができない。
珍しい魚のひとつ。
一般家庭などで食べることなどはないと思われる。
水産基本情報
市場での評価 未だ流通上見ていない。
漁法 釣り
産地 静岡県
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は不明。
鱗はなく銀箔に覆われている。銀箔はタチウオよりも取れにくい。骨は硬く、特に中骨は大きい。
身は厚みがなく、三枚に下ろしにくい。透明感があるもののやや水分が多い。
料理の方向性
水分が多く、脆弱で中骨に対して身が薄い。また身割れしやすい。クセのない味で骨やあらから強いうま味が出る。刺身などにはあまり向かず、油や水を使った料理法に向く。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
揚げる(フライ、唐揚げ)、ソテー(ムニエル)、焼く(塩焼き、みそ漬け)、煮る(煮つけ)、汁(潮汁、みそ汁)
ナガユメタチモドキのフライ 中骨が大きく身が薄く、少し水分が多く、身割れしやすい。この水っぽくてクセのない味がフライや揚げ物に向いているところでもある。フライにして身はしっとりとして甘味がある。クセがないのでご飯にもパンにもよく合う。
ナガユメタチモドキのムニエル 身割れしやすいので三枚下ろしは慎重に。切り身にして塩コショウし、小麦粉をまぶしてオリーブオイルでソテー、仕上げにバターを加えて、切り身を取り出す。ベルエシャロットを加えて少しソテーそて、白ワインでデグラッセする。身が軟らかくふっくら仕上がって豊潤な味わいに。
ナガユメタチモドキのみそ漬け 適宜な長さに切り、みそ、みりん、酒、砂糖を合わせた地につけ込む。これをじっくりと焼き上げたもの。水分が多くイヤミのない味わいをみそで締める。ほんのりとした身の甘味にみそのうま味が相まってなかなかイケル味に仕上がる。
ナガユメタチモドキの塩焼き タチウオと比べるとやや水っぽいところがあり、より身割れしやすい。定番的な料理法の塩焼きにしてみるとそれなりにおいしいが、少しもの足りない。これをオリーブオイルとシャリービネガーをかけて補ってみた。
ナガユメタチモドキの煮つけ 適当な長さに切り、そのまましょうゆ、酒、砂糖、水の地でアクを取りながら煮る。少し縮み、身割れしてしまうが味はとてもいい。
ナガユメタチモドキの潮汁 腹の身や背鰭周辺、刺身の残りのあらなどを昆布だしで煮だし、酒、塩で味つけしたもの。まったくクセがなく、うま味豊かな汁の味が楽しめる。みそ汁にしてもうまい。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど