トゲハナスズキ

トゲハナスズキの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
SL20cm前後になる。小型で体高がなくやや細長い。体側背の部分に周りよりも濃い赤い縦縞がある。鰓蓋前骨の縁には小さな棘がある。[21cm SL・167g]
SL20cm前後になる。小型で体高がなくやや細長い。体側背の部分に周りよりも濃い赤い縦縞がある。[16.5cm・90g]
珍魚度・珍しさ★★★★
正に珍魚・激レア生物
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハナスズキ亜科ハナスズキ属
外国名
Spotlined bass
学名
Liopropoma japonicum (Döderlein,1883)
漢字・学名由来

漢字 棘花鱸 Standard Japanese name / Togehanasuzuki
由来・語源 赤くて、スズキに似た魚の意味。棘は鰓蓋前骨の縁に小さな棘があるためか。
〈スズキ科ハナスズキ屬 〔相模灘〕 トゲハナススキ(ツルグエ) Pikea japonica〉『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

Döderlein
ルートヴィヒ・デーデルライン(Ludwig H. P. Döderlein/1839-1936)。ドイツの動物学者。1879/明治12-1881/明治14、東京大学のお雇い教師として日本滞在。神奈川県江ノ島や三崎で水産生物を採取。
地方名・市場名
ツユツルグエ
備考別名。 

概要

生息域

海水魚。水深90〜220メートルの岩場。
小笠原諸島、千葉県、相模湾〜鹿児島の太平洋沿岸、長崎、奄美諸島、琉球列島、東シナ海の大陸縁辺〜棚斜面。
韓国釜山、台湾南部。

生態

基本情報

生息域もはっきりしないない魚で、めったに揚がらない。小型魚なので食用魚として認められていない可能性が強い。
珍魚度 探しても見つからない。手に入れるのは至難。

水産基本情報

市場での評価/流通しない。
漁法/釣り
産地/

選び方・食べ方・その他

選び方

赤い色合いの強いもので、触って張りのあるもの。

味わい

旬は不明。
鱗は細かくあまり気にならない。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
血合いの弱い白身で、熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

トゲハナスズキの食べ方・レシピ・料理法/生食(焼霜造り、刺身)、揚げる(唐揚げ)、汁(潮汁)
トゲハナスズキの焼霜造り 身よりも皮に味がある。皮と皮の直下が一体化して脂とうま味がある。身はほんのり甘味があり水分が多めで柔らかい。
水洗いして三枚に下ろす。水分をよくきり、皮目をバーナーであぶる。氷水に落として粗熱を取り、水分をきる。少し冷蔵庫で皮目を落ち着かせて切りつける。

トゲハナスズキの刺身 身自体にはうま味らしいうま味はない。ほんのりと甘味があり、柔らかい。まずくはない。
水洗いして三枚に下ろす。腹骨・血合い骨を取る。皮を引いて刺身に切る。
トゲハナスズキの唐揚げ 骨があまり硬くないので二度揚げすると丸ごとかぶりつける。皮周辺に甘い風味があってとても味わい深い。
水洗いして背割りにする。水分をよく拭き取って片栗粉をまぶして二度揚げする。
トゲハナスズキの潮汁 汁にとても豊かな味がある。あらに付着した身や皮もとてもおいしい。
刺身したときの頭部や中骨などを集めて置く。これを湯通しして冷水に落とし、水分を切る。昆布だしで煮て酒と塩で味つけする。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど