ウツセミカジカ

代表的な呼び名カジカ


全長17㎝前後になる。

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魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カサゴ目カジカ亜目カジカ科カジカ属
外国名
Sculpin
学名
Cottus reinii Hilgendorf, 1879
漢字・学名由来

漢字 空蝉鰍、空蝉杜父魚
由来・語源 カジカの小卵タイプだが、空蝉の由来など不明。

Hilgendorf
Franz Martin Hilgendorf(フランツ・ヒルゲンドルフ 1839-1904 ドイツ)。動物学者。お雇い外国人教師として来日。第一大学区医学校で日本で初めて博物学の講義を行う。魚類の採取を積極的に行い。魚河岸や江ノ島に通い。函館など日本各地を旅行した。
地方名・市場名
カブ
参考黒岩さん2021年12月29日81歳 場所岐阜県郡上市大和町 
ドロボー ドロンボ
場所琵琶湖 
フグ オコゼ
備考田中茂穂は「琵琶湖沿岸でフグ又はオコゼ」というとある。 場所琵琶湖沿岸 

概要

生息域

淡水魚。河川の中流・下流域の石礫底。
北海道南部日本海側、本州、四国、九州北西部。

生態

カジカには大型卵、中型卵、小型卵タイプがあるが、本種の卵の大きさは直径1.3〜1.6ミリともっとも小さい。(小卵型)
琵琶湖では岸近くに多く、水深60〜80メートルにも見られる。産卵期は2月下旬から5月上旬。
産卵後浮上して海に下り、河口域・海に下る。

基本情報

古くは琵琶湖特産種とされたが、小型の卵粒で河川の中流、下流域にいるものと同種となった。
琵琶湖では周辺では食用となっているが、本種のみでは漁業対象となっていない。
煮つけや唐揚げなどで食べられる。

水産基本情報

市場での評価 主に琵琶湖周辺で流通する。希に関東などにも来る。イサザなどと比べると安い。
漁/えり(定置網)やイサザをとるイサザ曳(底曳網)にまざる。
産地 滋賀県

選び方・食べ方・その他

選び方

体色の濃いもので、粘液などが透明なもの。

味わい

旬は秋から春。
小さいので鱗は取らずそのまま利用することが普通。
鱗は小さく薄い、皮はやや厚め。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

料理法 汁(みそ汁)、揚げる(唐揚げ)、煮る(佃煮、煮つけ)、塩焼き、鰍酒
鰍酒◆素焼きして軽く干して、もう一度あぶり熱燗をそそぐ。適度に鰍のうま味が出る。
みそ汁 みそ汁は、みそを溶いてから少し煮るといい。煮すぎても味はいい。
唐揚げ 小振りのものを唐揚げに。骨が軟らかく、皮に独特の風味があるのでとてもおいしい。
煮つけ しょうゆ、みりん、酒、水を合わせて煮立て、ウツセミカジカ、しょうがのせん切りを入れて煮る。あっさり短時間煮てもいいし、佃煮風に煮てもいい。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど