スジミゾイサキ

スジミゾイサキの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
SL11cm前後になる。小型種。下顎に鬚がない。下顎正中線上に小さな円形に近い溝がある(くぼみに見える)。
下顎正中線上に小さな円形に近い溝がある(くぼみに見える)。
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イサキ科ミゾイサキ属
外国名
Yellow-lined grunter
学名
Pomadasys quadrilineatus Shen and Lin , 1984
漢字・学名由来

漢字/筋溝鶏魚 Sujimizoisaki
由来・語源/下顎正中線上に溝がありミゾイサキ属であり。体側に筋状の文様があるため。
小種名の「quadrilineatus」は4本の筋があるため。

地方名・市場名
ヤマトビ
参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 場所鹿児島県種子島 

概要

生息域

海水魚。沿岸砂泥地。
神奈川県二宮、高知県柏島、九州南岸、屋久島、[種子島]沖縄島。
台湾、香港。

生態

基本情報

小型魚で今のところかなりの珍魚。小型なので鹿児島、沖縄などでの水揚げ量も把握されていない模様。
当然、1尾での利用は難しく、加工品などの利用も不明。
それが鹿児島県種子島の定置網ではかなりの漁があるようだ。まとまれば味がいいので、利用する方がいい。

水産基本情報

市場での評価/まだ鹿児島県で1年か競りにかかっていない。一定の評価はない。
漁法/定置網
産地/鹿児島県

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるももの。鰓が赤いもの。

味わい

旬は不明。
鱗は硬く取りにくい。皮は厚みがあって強い。骨は中骨だけが硬い。
白身で血合いは強い。熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

スジミゾイサキの料理法・調理法・食べ方/生食(焼霜造り、刺身)、煮る(煮つけ)、揚げる(唐揚げ)、焼く(塩焼き)
スジミゾイサキの焼霜造り(焼き切り) 水洗いして三枚に下ろして腹骨と血合い骨を抜く。皮目をあぶる。そのまま冷凍庫などで急冷するか、冷水に落とす。水分をよくきる。皮目はイサキに似て、やや硬い。身はフエダイ科の白身に近い。

スジミゾイサキの 刺身にすると見た目は小イサキそっくりに見える。ただし脂は筋肉に混ざり込んで身は白濁して見える。これに微かだが甘味がある。本種独特の風味もあって、かなりイケる味だと思う。
スジミゾイサキの煮つけ 小振りながら身(筋肉)は盛り上がって豊かに見える。水洗いして、水分をよく切り、湯通しして冷水に落とす。残った鱗やぬめりを流して酒・しょうゆ味であっさり煮てみた。上品な味わいでほんのりと甘味がある。皮目にうま味も豊かにある。
スジミゾイサキの唐揚げ 小型魚なので水洗いだけして丸のまま料理する方が歩留まりがいい。背開きにして、水分をよくきり、片栗粉をまぶしてじっくり二度揚げにする。実に香ばしく、身に甘みがあってとても味わい深い。
スジミゾイサキの塩焼き 見た目は小イサキそっくりである。水洗いして水分をよく拭き取り、振り塩をする。時間程度寝かせてじっくり焼き上げる。皮目の風味はイサキに似ているが、少し硬い。身は上品な味わいで微かに甘みがある。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど