グルクマ
グルクマの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
40cm TL 前後になる。口が大きく、体は側へんし体高がサバ科の中では高い。体すべてが鱗で覆われる。体側に黄褐色の縦縞が走り、背の部分に丸い斑紋がある。釣り上げた状態、鮮度によって斑紋がはっきり出ていたり、ほとんど見えなかったりする。具志堅宗弘は産卵期を終えると縞模様が消えるらしく、夏にとれるものにはこれが見られない、と述べている。[石垣島産 01月11日撮影 36cm TL] 40cm TL 前後になる。口が大きく、体は側へんし体高がサバ科の中では高い。体すべてが鱗で覆われる。体側に黄褐色の縦縞が走り、背の部分に丸い斑紋がある。釣り上げた状態、鮮度によって斑紋がはっきり出ていたり、ほとんど見えなかったりする。具志堅宗弘は産卵期を終えると縞模様が消えるらしく、夏にとれるものにはこれが見られない、と述べている。[石垣島産 01月11日撮影 36cm TL] 40cm TL 前後になる。口が大きく、体は側へんし体高がサバ科の中では高い。体すべてが鱗で覆われる。体側に黄褐色の縦縞が走り、背の部分に丸い斑紋がある。釣り上げた状態、鮮度によって斑紋がはっきり出ていたり、ほとんど見えなかったりする。具志堅宗弘は産卵期を終えると縞模様が消えるらしく、夏にとれるものにはこれが見られない、と述べている。[09月29日撮影 鹿児島県産] 典型的な体側の文様が出たもの。具志堅宗弘は産卵期を終えると縞模様が消えるらしく、夏にとれるものにはこれが見られない、と述べている。[5月02日 沖縄県石垣島産]
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科サバ族グルクマ属
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外国名 |
Indian mackerel
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学名 |
Rastrelliger kanagurta (Cuvier, 1816)
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漢字・学名由来 |
漢字 不明 Gurukuma
由来・語源/沖縄での呼び名。
〈サバ型魚類サバ科グルクマ屬グルクマ Rastrelliger chrysozonus RUPPELL〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938) Cuvier バロン・ジョルジュ・レオポルド・クレティアン・フレデリック・ダゴベール・キュヴィエ(Baron Georges Léopold Chrétien Frédéric Dagobert Cuvier 1769-1832)。フランスの分類学者。キュビエとされることが多い。スエーデンのリンネ、フランスのビュフォンの分類体系に解剖学や古生物学などを加味して現在の形の礎を作った巨人のひとり。
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地方名・市場名 |
グルクマ 参考『原色 沖繩の魚』(琉球政府農林技官 具志堅宗弘、監修/琉球大学 篠原士郎 タイガー印刷 1972) 場所沖縄 ビークン 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島・宮古 アジャー 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県南城市知念漁協 グルクマー 場所沖縄本島・八重山 グン ユツル 場所沖縄県宮古 オーサバ アオムロ ユツル 参考文献より。 |
概要
生息域
海水魚。沿岸の表層域。
[三重県南伊勢町]、屋久島、琉球列島。
広東省、海南島、インド-西太平洋域。
生態
基本情報
インド-西太平洋に広く分布する回遊性の魚。東南アジアでもっとも重要な食用魚のひとつでもある。
マサバがとれない沖縄県ではゴマサバとともに大衆魚として珍重されている。ただし大量には揚がらないので流通する地域は狭い。
熱帯の島々や東南アジアなどでは、鮮魚だけではなく塩漬けにしたり、塩ゆでにする、干ものなどの加工品も多彩。輸入ものは「アジ」という名称で売られていたりする。
水産基本情報
市場での評価 主に沖縄と鹿児島県島嶼部で流通する。比較的安い。
漁法 定置網、巻き網
産地 沖縄県、鹿児島県
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は不明。鮮度がよければ非常にうまい魚だが、いかんせん鮮度落ちが早い。
鱗は小さく、取りやすい。皮はやや薄く弱い。骨は軟らかい。
透明感のある白身だが白濁しやすい。血合いは少し大きめ。熱を通しても硬く締まりすぎない。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
グルクマの料理法・調理法・食べ方/生食(焼霜造り、刺身)、揚げる(フライ、天ぷら、唐揚げ)、汁(みそ汁)、煮る(煮つけ)、焼く(塩焼き)
グルクマの焼霜造り 皮にサバ類独特のうま味と風味があるので「焼霜造り」がいい。水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取る。水分をよくきり、皮をあぶって冷凍庫などで少し置き、あら熱を取る。皮目が落ち着いたら刺身状に切る。皮の香ばしさ皮直下のうま味に青魚特有の身のうま味が相まってとてもうまい。
グルクマの刺身 鮮度さえよければ刺身にして実に味わい深い。ただし鮮度落ちの早い魚なのでなかなか食せないのが残念。水洗いして三枚に下ろして、皮を引き刺身状に切る。9月の固体は脂がのっていて美味であった。
グルクマのフライ サワラに近い味で、フライにすると白身と背の青い魚の中間的な味になる。水洗いして三枚に下ろして血合い骨・腹骨を取る。皮を引いてもいいし、皮付きでもいい。ここでは皮付きのまま適当に切り、塩コショウする。小麦粉をまぶして衣(卵・小麦粉・水)をからめ、パン粉をつけて揚げる。
グルクマの天ぷら 水洗いして三枚に下ろす。血合い骨・腹骨を取り、適当に切る。適当に切り、水分をとって小麦粉をまぶし、衣をつけて強火で揚げる。今回は沖縄、長崎などでの衣で小麦粉・卵・油・砂糖・塩を合わせたもの。冷えてもおいしい。
グルクマの魚汁(みそ汁) 小振りのものは適当に切る。大きなものはあらを使ってもいい。これを湯通しして、冷水に落として表面のぬめりを流す。水分をきり、水から煮出してみそを溶く。豆腐や野菜などを入れてもいい。非常にうま味豊か。ご飯にも合う。
グルクマの煮つけ 小振りのものを鍋に合うように切る。ここでは水洗いして筒切りにしてみた。これを湯通しして、冷水に落として表面のぬめりや鱗を流す。サバと同じように煮るとしまるので、酒・砂糖・しょうゆ・水でこってり甘辛くにてみた。煮染まらないので、甘辛い煮汁のなかでほぐしながら食べる。
グルクマの塩焼き 水洗いして二枚に下ろし、骨つきの方に振り塩をして一時間寝かせて焼き上げたもの。意外なことに硬く締まらず豊潤で甘味がある。10月の個体は脂がのっていた。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど