キビレカワハギ
ウマヅラハギとキビレカワハギ
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珍魚度・珍しさ | ★★★ がんばって探せば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★ 美味 |
概要
生息域
海水魚。水深200mよりも浅い岩礁域。
八丈島、小笠原諸島、千葉県大原、神奈川県三浦半島・相模湾二宮・小田原・真鶴町、銭州群島、静岡県沼津、三重県志摩、和歌山県南部・白浜町椿、高知県以布利、愛媛県深浦、兵庫県浜坂、山口県日本海沿岸、五島列島南西沖。
台湾、香港、オーストラリア西岸・東岸、ニューカレドニア、アンダマン海、チャゴス群島、マダガスカル、アフリカ南東岩。
生態
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基本情報
1990年代の『日本産魚類検索 全種の同定 第一版』(中坊徹次編 東海大学出版会)には小笠原諸島、琉球列島でしか確認できていない。それが今や相模湾などでもしばしば見かける。これは本種が認知されていなかったためなのか、温暖化のせいなのかは不明。今でも日本各地でウマヅラハギと混同されて扱われている可能性が高い。
味的にもウマヅラハギとそっくり、ときに筋肉が赤みを帯びるが手に入れた個体数が少ないので身質の正確な評価は出来ない。
未利用魚 漁獲量が少ないので未利用魚ではない。単体で揚がってもそれなりに利用されている。ウマヅラハギに似ているからだ。マイナー魚は売れる魚になりつつあるが、ウマヅラハギと区別がつく人が少ないのでマイナー魚でもない。
珍魚度 最近珍しい魚ではなくなっている。ただし流通量は少ないので探さないと手に入らない。
水産基本情報
市場での評価 近年関東の市場、漁港でも見かける機会が増えている。ウマヅラハギと区別できていないので値段も同様。
漁法 定置網
産地 静岡県、神奈川県
選び方・食べ方・その他
選び方
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味わい
旬は不明。初夏の個体は身に張りがある。
初夏の固体で肝が大きく身に張りのあるものがあるなど、もっと個体数を見ないとわからない。
皮は厚く、ビニールのようで剥ぎやすい。薄皮があり、繊細で引くのは難しい。骨はやや硬い。
血合いは片身上下に大きく、濃い赤褐色。血合いをすきとると歩留まりは悪い。白身で赤みがかる。熱を通すと締まる。肝は秋冬に大きく美味。肝はクセ、嫌みがなく非常に美味。骨や、筋肉、アラなどからいいだしが出る。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
水洗いして薄皮を引き、普通に刺身に切る。肝は湯通しして冷水に取り、水分をよくきる。肝の味わいはウマヅラハギと変わらない。ほんのりと甘味があり、食感もいい。
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
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釣り情報
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歴史・ことわざなど
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