ウシエビ

代表的な呼び名ブラックタイガー


体長30cmを遙かに超える。クルマエビ類では最大種で背に白い帯が規則的にある。

魚貝の物知り度 ★★★
知っていたら通人級
食べ物としての重要度 ★★★★
重要
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目根鰓亜目クルマエビ科ウシエビ属
外国名
英名/Black tiger, Giant tiger prawn  中国/草蝦
学名
Penaeus monodon Fabricius,1798
漢字・学名由来

漢字 牛蝦、牛海老
由来・語源 大きくなるので牛に例えた。

地方名・市場名
クマエビ
参考20201120一色 場所愛知県西尾市一色 
ブラックタイガー
場所市場など一般的に 

概要

生息域

海水生。
[宮城県気仙沼]、東京湾以南の太平洋側。
台湾、中国南部、東南アジア、オーストラリア、アフリカなどにも棲息する。

生態

汽水、淡水にも生息する。
成長が早い。

基本情報

今、市場に出回っているクルマエビ類で量がもっとも多いのが、養殖されたウシエビ(ブラックタイガー)とバナメイ。バナメイが開発される以前は圧倒的に本種が市場を席巻していた。天然ものも量的には少ないが輸入されている。
東京湾以南の浅瀬にも生息するが、北限にあたり国産はあまり流通はしない。大きいので目立つものの国内産は非常にローカルなエビと言わざる終えない。水揚げされるのは大型がほとんどで小型が少ないのが不思議だ。
ブラックタイガーの養殖は台湾で開発され、80年代に技術革命が行われ、生産量は爆発的に増えた。この大量に養殖されたエビが、国内に大量に冷凍輸入され、国内のエビ市場に入ってきた。
当然、もともと高級だったクルマエビ類の値段は下落、手軽に庶民にも手に届くものとなった。
回転寿司のみならず天ぷら、フライ、ゆでエビとしておせちに使われるなどして人気が高い。

水産基本情報

市場での評価 ほとんど総てが養殖で輸入されたもの。産地は台湾、東南アジア。
漁法 天然は刺し網、底曳き網
産地 高知県、静岡県、愛知県など

選び方・食べ方・その他

選び方

冷凍もので白っぽくないもの。触って身が詰まって張りのあるもの。

味わい

旬は不明。養殖冷凍ものなので年中市場にある。
エビは養殖もの天然もので味の差が少ない。
熱を通すと、赤の発色がよく美しい。
肉は締まり、ほどよく繊維質で甘みが強い。
ゆでた後の色変化/上から
総て天然もの。
ウシエビ 赤の発色がクルマエビ科の中でも突出して強い。
クマエビ 赤の発色はウシエビよりもやや弱いが、ほとんど変わらない個体もある。
クルマエビ 赤と言うよりも桜の花びらを思わせる。
ヨシエビ 赤の発色がいちばん弱い。
ウシエビ属のウシエビ、クマエビの赤の発色が強く、ヨシエビがいちばん赤くない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ウシエビ(ブラックタイガー)の料理法・調理法・食べ方/揚げる(フライ、天ぷら)、煮る(塩ゆで、煮つけ)、ソテー(中華炒め、オイル焼き)、生食(湯引き)
ウシエビのフライ(ブラックタイガーのフライ) 大きくなるのでフライにして見栄えがする。赤の発色がいいのも魅力だ。殻を剥き、少しだけ塩コショウする。小麦粉をまぶして、衣(卵・小麦粉・水)をからめてパン粉をつけて揚げる。本種のもっとも基本的な料理法だ。エビらしい風味と甘味が強く非常に美味。

ウシエビの天ぷら(ブラックタイガーの天ぷら) 天ぷらそばのえび天、天ぷら専門店でも使われている。殻を剥き背わたを取り、腹部の筋肉を切って小麦粉をまぶす。衣つけて高温でさっと揚げる。赤の発色もよく甘味とほどよい食感が楽しめる。
ウシエビの塩ゆで(ブラックタイガーの塩ゆで) 国産のものを使った。背わたをとり、水分をよく拭き取り、強めの塩水でゆでる。2分ほどゆでて放冷する。もっとも端的に本種の味が楽しめる。
ウシエビの塩ゆでサラダ(ブラックタイガーの塩ゆでサラダ) 冷凍でもいいので、水分をよくきり、殻のままゆでて殻を剥いて使う。これをアボカドなど相性のいい野菜とサラダにする。マヨネーズがとても合う。
ウシエビのオイル焼き(ブラックタイガーのオイル焼き) ヘッドレスの冷凍ものを使った。水分をよくきり、にんにくと鷹の爪で香りづけした多めのオリーブオイルでソテー。火が通ったら振り塩をする。
ウシエビとナスの中華炒め(ブラックタイガーの中華炒め) 養殖ものはサイズを選べる。小振りのものは中華炒めや天ぷらに向いている。殻を剥き、背わたをとる。殻を剥いて冷凍してあるものもいい。ナスを油通しする。油を容器に移し、にんにく、しょうがの風味をつけてナスとえびを炒める。味つけはオイスターソース、しょうゆと塩コショウのみ。
ウシエビの湯引き(ブラックタイガーの湯引き) 活けでも完全な生よりも少し湯引いた方が甘味、エビらしい風味が強くなる。ていねいに殻を剥き背わたを取り、湯に数秒くぐらせる。氷水に落として食べやすい大きさに切る。中心部分は生の状態で食べると生独特の食感とエビの風味が楽しめる。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど