インドアカタチ

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40cm TL 前後になる。赤く細長いが、アカタチ属のなかでは比較的体高がある。鮮度がいいと体に明るいオレンジ色の横縞がある。背鰭の黒斑は丸くなく皮膜に対して縦方向に楕円形をしている。前鰓蓋骨後縁にノコギリ状の棘がある。前上顎骨と主上顎骨の間の皮膜に黒斑がない。[神奈川県真鶴町福浦沖 40cm TL・130g]
前上顎骨と主上顎骨の間の皮膜に黒斑がない。
前鰓蓋骨後縁にノコギリ状の棘がある。
鮮度がいいと体に明るいオレンジ色の横縞がある。
口は体に対して非常に大きい。
珍魚度・珍しさ★★★★
めったに出合えない
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目アカタチ科アカタチ属
外国名
学名
Acanthocepola indica (Day, 1888)
漢字・学名由来

漢字/印度赤太刀 Indoakatachi
由来・語源/学名の種小名、indica から来ている。
〈〔元來印度に知られてゐるが、筆者は熊野灘から(凡そ30尋)1尾を得た〕………スズキ群アカタチ科アカタチ屬 インドアカタチ(新称) Acanthocepola indica (DAY)〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。[水深60m前後]、水深約300mの砂泥地。
相模湾、[神奈川県真鶴町福浦沖]、熊野灘、土佐湾、東シナ海、愛媛県、宮崎県日向灘、鹿児島県大隅半島内之浦湾、屋久島、沖縄。
台湾、広東省・広西省、海南島、インドネシアフロレス島。

生態

基本情報

生息域すらはっきりしていない魚である。全国を見まわしてもそんなに多くの個体は揚がっていない。
魚類学を大幅に飛躍させた松原喜代松は熊野灘で見つけたとわざわざ記しており、それほど当時は珍しい魚だったのだと推測できる。もちろん現在でも国内海域で揚がることは希だ。
水産的な価値はない。
珍魚度 間違いなく珍魚である。探しても手に入れることは出来ない。

水産基本情報

市場での評価/流通しない。
漁法/定置網
産地/神奈川県

選び方・食べ方・その他

選び方

味わい

旬は不明だが、冬から春にかけてではないかと思われる。
鱗は細かく取りやすい。皮は厚みがあり、強い。骨はあまり硬くない。
白身で熱を通しても硬くならない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

インドアカタチの料理・レシピ・食べ方/焼く(塩焼き)、煮る(煮つけ)、生食(皮霜造り)
インドアカタチの塩焼き まったく未知の魚なのでもっとも基本的な料理、塩焼きを作ってみた。
水洗いして適当な大きさに切る。振り塩をして1時間以上寝かせて、じっくりと焼き上げる。
香りからして御馳走である。アマダイなどを焼いた時の香に似て、より好ましい。皮にうま味があり、皮の直下に脂がある。身にうま味も他にないほどに美味だ。

インドアカタチの煮つけ 比較的薄味で煮つけにした。水洗いして適当に切り、湯通しする。冷水に落としてぬめりや残った鱗を流す。これを酒・醤油・水・しょうがが沸騰した中で煮る。みりん、砂糖で甘味をつけてもいい。煮ると適度に締まるが、身離れがいい。皮目のおいしさ、身のあまさともに申し分がない。
インドアカタチの皮霜造り 身だけを味見すると、上品ではあるがインパクトに欠ける。ここでは皮霜造りにした。三枚に下ろして後半部分を使う。血合い骨を抜き、皮目に湯をかけて氷水に落とす。水分をよくきり、刺身状に切る。皮周辺にうま味があり、上品な身の部分を引き立てる。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど