アブラボウズ
アブラボウズの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
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食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
概要
生息域
海水魚。水深100m前後の大陸棚。産卵期には水深20mよりも浅場にくる。
熊野灘から北の太平洋側、オホーツク海、日本海には希。
オホーツク海東部、カムチャツカ半島東岸、アリューシャン列島、アラスカ湾〜モントレー湾、天皇海山。
熊野灘から北の太平洋側、オホーツク海、日本海には希。
オホーツク海東部、カムチャツカ半島東岸、アリューシャン列島、アラスカ湾〜モントレー湾、天皇海山。
生態
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基本情報
紀伊半島沖から北太平洋、北アメリカ大陸まで広く生息。古くから脂の多い魚として知られていたもの。
北洋漁業が開拓する以前はギンダラよりも知名度は高いものだった。
脂が強い魚ではあるが、脂自体が有毒ではなく、摂り過ぎがダメである。肝臓は食べないこと。良識的な範囲で食べるかぎり安全な魚である。
非常においしい魚だが、好んで食べる地域は限定的。特に小田原では寒い時期の「おしつけ」はなくてはならないもの。
北洋漁業が開拓する以前はギンダラよりも知名度は高いものだった。
脂が強い魚ではあるが、脂自体が有毒ではなく、摂り過ぎがダメである。肝臓は食べないこと。良識的な範囲で食べるかぎり安全な魚である。
非常においしい魚だが、好んで食べる地域は限定的。特に小田原では寒い時期の「おしつけ」はなくてはならないもの。
水産基本情報
市場での評価 入荷は少ない。値段は安定しない。
漁法 釣り、底曳き網
主な産地 千葉県、北海道、福島県、神奈川県
漁法 釣り、底曳き網
主な産地 千葉県、北海道、福島県、神奈川県
選び方・食べ方・その他
選び方
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味わい
旬/秋から春
鱗は薄く取りにくい。骨は軟らかく包丁が入りやすく、分解しやすい。
白身で柔らかくクセがない。脂が全体に混在して白濁する。とくに肝臓、頭部、腹部はしつこく感じるほど。
アブラボウズの脂は不飽和オレイン酸の一種グリセリド。良質の植物油に近い。グリセリドに弱い体質であるか、もしくは特に大量に食べない限り問題はない。
よくアブラソコムツやバラムツなどワックスを含む魚と混同されるが、アブラボウズは食べ過ぎない限り、食用として問題はない。
鱗は薄く取りにくい。骨は軟らかく包丁が入りやすく、分解しやすい。
白身で柔らかくクセがない。脂が全体に混在して白濁する。とくに肝臓、頭部、腹部はしつこく感じるほど。
アブラボウズの脂は不飽和オレイン酸の一種グリセリド。良質の植物油に近い。グリセリドに弱い体質であるか、もしくは特に大量に食べない限り問題はない。
よくアブラソコムツやバラムツなどワックスを含む魚と混同されるが、アブラボウズは食べ過ぎない限り、食用として問題はない。
料理の方向性
体全体に脂が多量に混在する。頭部、内臓などはときに煮ると脂が浮き上がってくるほどだ。大形魚は原則的に三枚に下ろした左右の身のみ食べるべきかも。身は脂が多いせいもあって軟らかく、やや煮崩れしやすい。焼いても締まらない。栄養
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寄生虫
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食べ方・料理法・作り方
アブラボウズの料理法・調理法・食べ方/ソテー(ステーキ、ムニエル)、煮る(煮つけ)、焼く(塩焼き、みそ漬け、祐庵焼き)、生食(刺身、ぬた)、揚げる(フライ)
好んで食べる地域・名物料理
沼津市(静岡県)●沼津魚市場(イーノ)には銚子などからたえず入荷がある。
加工品・名産品
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オシツケのみそ漬け 脂ののったオシツケ(アブラボウズ)を切り身にしてみそに漬け込んだもの。「八丁味噌」と「西京味噌」がある。焼くと層を作る身の間からうま味のあるジューがあふれ出してくる。 みその種類は好みの分かれるところだが、八丁味噌は初めて出会う美味だ。[牧屋 神奈川県小田原市] オシツケのしょうゆ漬け 切り身をしょうゆ味の地につけ込んだもの。見た目ほど味が濃くはなく、白身のうまさが楽しめる。[魚國 神奈川県小田原市]
釣り情報
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歴史・ことわざなど
田中茂穂のアブラボウズ 明らかに間違いであるが、今でもこのような誤解されている。〈脂肪に富んでいる為に、稍美味であるが、是を食すると、肛門から其の脂肪が不知不識の間に流れ出すこと、恰も蓖麻子油を飲んだ時のやうである〉『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年) 注/よほどたくさん食べないとこのようなことにはならない。