アカウオ(赤魚)
一般的に「アカウオ(赤魚)」と呼ばれる水産物についてのまとめページです。
赤魚について

赤魚について
「赤魚」は北洋漁業で揚がるメバル科メバル属の目抜類や、小型のアラスカメヌケなどの流通上(商品としての)の総称であった。
1990年代くらいまでは魚類の種の表記があいまいであった。これがために商品名が一般名として使われることが少なくなかった。
なかでも根強いのが北方でとれる比較的小型のメバル科メバル属のアラスカメヌケ、タイセイヨウアカウオ、ロシアアカウオなど「赤魚(あかうお)」と呼ぶ習慣である。現在の「赤魚」はこれら比較的小型の赤いメバル属と考えるのが妥当だと思う。
「鯛」をつける習慣はなかなか消えない

鯛粕の商品名はなかなか消えない
アラスカメヌケやタイセイヨウアカウオを「鯛(たい)」と表記した名残はなかなか消えない。
「たい」は厳密に言うとアコウダイの「たい」であった。古くアコウダイや目抜けなど大型の「赤魚」を粕漬けにしていた。それが高騰してアラスカメヌケがアコウダイの代用品として使われたためだと思う。
例えばアラスカメヌケの定番的加工品「粕漬け」を「鯛粕(たいかす)」と表記していた時代は長く、1970年代後半に東京都の食堂では品書きに普通に「鯛粕」の文字が使われていた。それが2019年になっても消し去られることなく残っているのだ。
ちなみにアラスカメヌケやタイセイヨウアカウオの場合、値段的サギ行為が行われているわけではなく、北洋漁業の時代の名残である。個人的には「鯛粕」という歴史的言語を残すべきだと思う。
ちなみにアラスカメヌケが高騰してタイセイヨウアカウオが輸入されるようになった。その後はあるのだろうか?
「アカウオ(赤魚)」と呼ばれる水産物一覧
●印は「アカウオ(赤魚)」ですがそれ以外はアカウオ(赤魚)の仲間ではありません。
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アラスカメヌケ ●
スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
海水魚。水深100-450mの岩礁・砂礫域。 北海道のオホーツク海・太平洋沿岸、青森県〜宮城県の太平洋沿岸。 千島列島、カムチャツカ半島〜ベーリング海・アリューシャン列島、アラスカ湾〜カリフォルニア半島中部。北太平洋に広い生息域をもつ、やや大型の赤いメバルである。一般的に「赤魚(あかうお)」と呼ばれることが多い。国内で・・・アラスカメヌケのページへ -
タイセイヨウアカウオ ●
スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
海水魚。水深100-1000m。 ヨーロッパ スペインからノルウェー、グリーンランド、スバーバル諸島、バレンツ海、北米大陸北部東沿岸、カナダ、ニュージャージー。大西洋北部に生息する赤いメバル属。アラスカメヌケと同様に「赤魚」として流通している。内臓を抜いた状態のもの、フィレなどで流通する。加工品の「粕漬」材料としては最・・・タイセイヨウアカウオのページへ