ハナメイワシ

ハナメイワシの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
30cm SL 前後になる。黒くやや細長く側へんする。吻はあまちとんがっていない。胸鰭後方に黒く丸い小さな管がある。体に発光器があり腹部を横切る発光器が3つ。[岩手県宮古沖 24cm SL ・145g]
30cm SL 前後になる。黒くやや細長く側へんする。吻はあまちとんがっていない。胸鰭後方に黒く丸い小さな管がある。体に発光器があり腹部を横切る発光器が3つ。[岩手県宮古沖 24cm SL ・145g]
胸鰭後方に黒く丸い小さな管がある見た感じでは中央部に孔があり、少し膨らんでいる。
口は比較的大きく犬歯が並んでいる。
口は比較的大きく犬歯が並んでいる。
珍魚度・珍しさ★★★★★
一生出合えない可能性大
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度
分類
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区原棘鰭上目ニギス目セキトリイワシ亜目ハナメイワシ科ハナメイワシ属
外国名
学名
Sagamichthys abei Parr, 1953
漢字・学名由来

漢字/鼻目鰯 Hanameiwashi
由来・語源/目が極端に鼻(吻)に近いためだと思われる。
〈1910年(明治43年)4月、田中茂穂先生が動物学雑誌二二巻、第二五八号、第二五一-二五四頁、第一図にハナメイワシという新和名を与えられ、セキトリイワシ科(Alepocephalidae)のBathytroctes rostratus Günther(Mentodus rostratus (Günther, 1878)=現ネッタイハナメイワシ属の1種)として発表……この標本は一九〇九年(明治四二年)4月相模灘ヨドミで採取され、当時横浜におられたオーストン氏(アラン・オーストン)が所有していた……著者(阿部宗明)がニューヨーク市のAmerican Museum of Natural History の館長A.E.Parr 博士に再検討して戴いた。……Searsidae(ハナメイワシ科)……の新属新種であることを発表して下さった〉
Sagamichthys abei 属名のSagamichthys は相模湾の魚、種小名 abei は標本をParr に送った阿部宗明に因む。『日本産魚類全種の学名 語源と解説』(中坊徹次・平嶋義宏 東海大学出版部 2015)
英名/Shining tubeshoulder 発光物質の管を肩に持つ。fishbase

Parr
Albert Eide Parr (1901年〜1991年)。アメリカの魚類学者。アメリカ自然史博物館館長。
Abe
阿部宗明(あべ ときはる Abe Tokiharu 1911-1996)。魚類学者。田中茂穂の後継者。多くの魚を記載。国内だけではなく、「新顔の魚」にて輸入、海外で漁獲される魚の魚名も多数つけている。
地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。中深層、水深37-1500m(通常300-900m)。
北海道太平洋側、岩手県と宮城県沖、房総半島沖、相模湾。
オホーツク海、千島列島太平洋沖、カムチャツカ半島東岸、ベーリング海、中央-北太平洋(赤道から北緯40度)の北太平洋、東太平洋。

生態

基本情報

北太平洋の深海に生息する、正真正銘の深海魚だ。英名、Shining tubeshoulder のとおりに肩のところに発光物質を体外に放出する管があるのが特徴である。非常に希に漁に混ざるものの、体が柔らかいので潰れやすく。もしとれても発見といったものだ。
珍魚度 珍魚中の珍魚で手に入れることは至難。個体数が少ないのではなく、漁の間に破損したり、またとれても気づかなかったりするのだと思われる。

水産基本情報

市場での評価/流通しない。

選び方・食べ方・その他

選び方

味わい

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど