トウガレイ
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50cm SL 前後になる。ヌマガレイにとてもよく似ているが目は右側にある。体高(体の幅)は高い。鰭に黒く太い帯がある。側線は頭部近くでも比較的真っ直ぐ。尾鰭に特徴的な斑紋がある。[22cm・160g] 50cm SL 前後になる。ヌマガレイにとてもよく似ているが目は右側にある。体高(体の幅)は高い。鰭に黒く太い帯がある。側線は頭部近くでも比較的真っ直ぐ。尾鰭に特徴的な斑紋がある。[22cm・160g]
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珍魚度・珍しさ ★★★ がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度
★★★★ 知っていたら達人級
食べ物としての重要度
★ 食用として認知されていない
味の評価度
★★★ 美味
分類
顎口上目硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カレイ目カレイ亜科カレイ科ヌマガレイ属
外国名
ー
学名
Liopsetta pinnifasciata (Kner, 1870)
漢字・学名由来
漢字/沼鰈? Standard Japanese name / Numagarei
由来・語源/不明だが、北海道東部でアイヌ語由来で、沼のことを「とう(to or tou)」と言う。温根沼、尾岱沼などがそうだ。この汽水域に非常に多いために「沼鰈」ではないかと思う。
Pleuronectes pinnifasciatus Kner, 1870→Liopsetta pinnifasciata (Kner, 1870)
地方名・市場名
クロガレイ クロガシラ 参考 『北海道の全魚種図鑑』(尼岡邦夫、仲谷一宏、矢部衛 北海道新聞社) 場所 北海道
カワガレイ 参考 『北海道の全魚種図鑑』(尼岡邦夫、仲谷一宏、矢部衛 北海道新聞社 2020) 場所 北海道根室市
概要
生息域
海水・汽水魚。汽水域から沿岸の浅い海域。
北海道東部、オホーツク海。
千島列島、カムチャツカ半島、サハリン、ロシア沿海州、アムール川。
生態
基本情報
北海道東部以北に生息するカレイである。汽水域や沿岸域でも比較的浅いところにいる。なんらかの形で水揚げがあると思われるが、揚がっても流通しない。また市場などで見ているとクロガレイ(クロガシラガレイ)と一緒に競りにかかっている可能性もある。
非常に評価が低くまずいとされているが、間違いだ。食べた限りでは決してまずくはない。クロガレイなどと同等の味わいである。
珍魚度 珍しい魚ではないが流通しない。北海道東部で探すか、自分で釣り上げるしかない。
水産基本情報
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は不明。
鱗は細かく取りにくい。皮は厚みがあって強い。骨は硬くない。
白身で熱を通しても硬く締まらない。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
トウガレイの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、揚げる(唐揚げ)、焼く(塩焼き)
トウガレイの煮つけ 6月後半の個体は身が厚く、生殖巣が膨らんでいなかった。これをカレイの定番料理、煮つけにする。
水洗いして面倒なので東部を落とす。水分をよくきり、湯通しする。冷水に落として表面のぬめりなどを流す。水分をよくきり酒・みりん・醤油・水で煮つける。味は少し濃い目である。
煮ても硬くならず、身離れがいい。身に味があり、皮目に脂が感じられる。とてもおいしい。
トウガレイの唐揚げ 北海道から中2日かけて送った魚なので、刺身には出来なかった。小振りの個体は唐揚げにしてみた。水洗いして身を観音開きにする。水分をよくきり片栗粉をまぶしてじっくり二度揚げにする。表面が香ばしく、皮目は少しだけねとっと柔らかい。身に甘みがあり、骨まで食べ尽くせる。
トウガレイの塩焼き もっとも魚本来の味がわかるのが塩焼きだろう。水洗いして頭部と尾を切り取る。水分をよくきり振り塩をして1時間以上寝かせる。ふたたび水分を拭き取りじっくり焼き上げる。クロガレイ(クロガシラガレイ)同様に味がないのではと思ったら、意外に身がふんわりしていて甘みがある。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど
参考文献
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 2013年02月26日)