イレズミコンニャクアジ

イレズミコンニャクアジの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
2m SL 前後になる。成魚と若い個体は非常に形態を異にしている。側線には小棘がある。若い個体の体には薄い墨色の体に濃い墨色の斑紋がある。頭部は小さく断面は円筒形で体幹部分は側へんする。若い個体には腹鰭がある。[宮城県気仙沼市唐桑町定置網 若魚29cm SL・377g]
2m SL 前後になる。成魚と若い個体は非常に形態を異にしている。側線には小棘がある。若い個体の体には薄い墨色の体に濃い墨色の斑紋がある。頭部は小さく断面は円筒形で体幹部分は側へんする。若い個体には腹鰭がある。[宮城県気仙沼市唐桑町定置網 若魚21cm SL・94g]
2m SL 前後になる。成魚と若い個体は非常に形態を異にしている。側線には小棘がある。若い個体の体には薄い墨色の体に濃い墨色の斑紋がある。頭部は小さく断面は円筒形で体幹部分は側へんする。若い個体には腹鰭がある。[宮城県気仙沼市唐桑町定置網 若魚21cm SL・94g]
側線には小棘がある。
2m SL 前後になる。成魚と若い個体は非常に形態を異にしている。側線には小棘がある。若い個体の体には薄い墨色の体に濃い墨色の斑紋がある。頭部は小さく断面は円筒形で体幹部分は側へんする。若い個体には腹鰭がある。[宮城県気仙沼市唐桑町定置網 若魚21cm SL・94g]
若い個体は小さな腹鰭があるが成長すると消失する。
珍魚度・珍しさ★★★★★
一生出合えない可能性大
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目イレズミコンニャク亜目イレズミコンニャクアジ科イレズミコンニャクアジ属
外国名
学名
Icosteus aenigmaticus Lockington, 1880
漢字・学名由来

漢字/黥蒟蒻鰺 Standard Japanese name / Irezumikonnyakuaji
由来・語源/1955年までコンニャクアジ(ハナビラウオの成魚と後に判明する)という標準和名の魚が存在していた。後に、コンニャクアジはハナビラウオの成魚であるとして、コンニャクアジという標準和名は消滅する。このコンニャクアジに近い種だと思われていたことがあり、「黥のあるコンニャクアジの仲間」という意味で和名がついたのだと思われる。
また「黥」は、若い個体の半透明の体(裸体)に墨色の斑紋が不規則に散らばっていることから来ている。
■成魚は若い個体と似ても似つかない姿をしていて、ナガコンニャクアジという和名がついていた。
〈イレズミコンニャクアジ科に属する別種として記載された Acrotus willoughbyi Bean, 1888 ナガコンニャクアジ (Kobayashi and Ueno,1956 ; 松原他, 1965)は、最近になってイレズミコンニャクアジの成魚であるとされるに至った〉。『日本で初記録のイレズミコンニャクァジ成魚に いて』(久保正・上野輝弥 1970年12月11日 受領 魚類学雑誌 18巻1号) Acrotus willoughbyi Bean, 1888(現シノニム)
■エボシダイ科ハナビラウオ(当時、Icticus ishanus JORDAN et THOMSON/シノニム。現在はPsenes pellucidus Lütken, 1880)などと本種との混乱があったのだ。
■英名は「Ragfish」で雑巾のような魚である。

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。沖合いの深場に生息。写真の個体は宮城県気仙沼市唐桑町の定置網。
北海道オホーツク海沖、北海道〜神奈川県の太平洋沖、高知県沖、神戸。
カムチャツカ半島西部・南東部、カリフォルニア州南部以北太平洋沖。

生態

基本情報

スズキ目ではあるがイレズミコンニャクアジ亜目イレズミコンニャクアジ科イレズミコンニャクアジ属イレズミコンニャクアジ、という亜目1種の不思議な魚である。若い個体と成長した個体であまりにも姿が違っているので、大型は別種だと思われていた。
全身が非常に柔らかく水分が多い。名前の通り黒い黥(いれずみ)のある柔らかなコンニャクのような魚だ。英名は「Ragfish」で、雑巾のような魚となる。いずれにしろあまりいい名ではない。
何年かに1個体という珍しい魚で生息域すらはっきりわかっていない。長年分類学的にも混乱があったので、標本数も少ないのではないかと思っている。
珍魚度 珍魚中の珍魚。リュウグウノツカイが並珍魚としたら特上の珍魚とさえいえそう。

水産基本情報

市場での評価/流通しない。
漁法/定置網
産地/宮城県

選び方・食べ方・その他

選び方

透明な部分がある魚だが、この透明さが白濁しているものは古い。また時間が経つと水分が出てくる。

味わい

旬は不明。
全身が水分と言ったもので、鱗はなく、寒天を思わせる。
皮も身も柔らかいので区別がつきにくい。骨は柔らかい。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

イレズミコンニャクアジの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、汁(潮汁)
イレズミコンニャクアジの煮つけ 皮と一体化して非常に身が柔らかいが、意外にも身離れがいい。くせのない白身で、調味料でほどよく締まる。甘味がある。肝や胃袋などもおいしい。
水洗いして肝や胃袋を分ける。酒・砂糖・醤油・水を煮立たせた中に入れてあくをとりながら煮上げる。

イレズミコンニャクアジの潮汁 ただ単に適当に切り、水から煮出しただけなのに、非常にうま味豊かなだしが楽しめる。身は寒天のようだが、意外なくらい味わい深い。
水洗いして適当に切る。これを水から煮出して少量の塩と酒で味つけする。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど