アメリカザリガニ

アメリカザリガニの形態写真一覧 (クリックで下に拡大表示)
体長115mm前後になる。小型(若い個体)は東名で、成体は全体に赤く、鮮紅色(明るい赤)の粟粒状の斑紋が浮き上がる。

アメリカザリガニの形態写真

体長115mm前後になる。小型(若い個体)は東名で、成体は全体に赤く、鮮紅色(明るい赤)の粟粒状の斑紋が浮き上がる。

魚貝の物知り度
知らなきゃ恥
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)ホンエビ上目十脚目ザリガニ下目ザリガニ科アメリカザリガニ属
外国名
英名/Red swamp crayfish, Red swamp crawfish, Crayfish  フランス/écrevisse(エクルビス)
学名
Procambarus clarkii (Girard, 1852)
漢字・学名由来
漢字 亜米利加蝲蛄
由来・語源 アメリカから入ってきたザリガニの意味。
地方名・市場名
ザリガニ
場所市場 
マッカチン
場所東京都 
エビカニ カニエビ
場所長野県 
エビガニ
場所茨城県坂東市 

概要 ▽

生息域

原産地はメキシコ湾沿岸の5州。
日本、ハワイ諸島、アフリカ東南部に移植され、繁殖している。
文献では移入時期に二説。
一は、「1916年の移入」。
二は、「1930年にアメリカニューオリンズから、神奈川県鎌倉市大船岩瀬にあったウシガエルの養殖池に移植されたのが最初。移植されたのは数十匹であった」。
慢性的な食料不足に悩まされてきた日本に食用ガエル(ウシガエル)を導入するのに餌として移したもの。汚染にも強いのか、関東では住宅地に近い溝などでも見られる。

生態

産卵は春〜秋。
6月〜9月に盛期を迎える。
親と同じ姿で孵化してくる。
孵化後1週間は母親の腹部と糸でつながっている。
淡水の田や水路、河川、湖沼で水生昆虫やヒル(環形動物)を食べている。
体長6センチを超えると秋に交尾して、寒くなると田の畦などに坑道を掘って冬眠する。
この坑道が田の水漏れ原因となり、嫌われている。
体長10センチ前後になる。全体に赤く、鮮紅色(明るい赤)の粟粒状の斑紋が浮き上がる。

基本情報

国内産のザリガニは北日本にしかいないため、ザリガニと言ったら本種を思い起こすことが一般的。
〈本場ルイジアナでは、養殖して食用種 Lpoisiana's Best Crawfish [アメリカ名 Red swamp crawfish] として広く販売している〉と甲殻類学者の三宅貞祥が書いている。
アメリカでは食用種であるのに、国内では関東周辺で食べられているだけではないかと思う。流通上はフレンチ食材でもある。日本各地で食用にすべく努力が重ねられている。
汚染にも強いためか都会の河川、池などにも健在。現在でも子供たちの釣りの対象魚であり、畑の畦などを壊すやっかいな存在でもある。味のいいエビなので積極的に食べるべきだと思う。

水産基本情報

水産物としての重要度/★★=これは地域的産物、嗜好品的なもの
市場での評価 関東でも築地など都心部でしか見かけない。主にフレンチの食材であり、特殊なもの。値段はかなり高く、明らかに高級なもの。
漁法 カゴ漁
主な産地 茨城県、千葉県、岡山県

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

生きていないとダメ。元気で動きが活発なもの。また形(大きさ)を揃えて買う。

味わい

アメリカザリガニはとったばかりのものは泥臭い。
たぶん産地では一定期間エサ抜きをして、清流で飼うのではないかと思う。
味わいは淡白で、甘みがある。
みそは頭部に少ないながらあり、旨味があり、独特の風味もある。
ここを潰してソースにする。

栄養

寄生虫

肺ジストマなどが寄生。完全に火を通して食べること。

食べ方・料理法・作り方(お勧め順)

アメリカザリガニの料理法・調理法・食べ方/煮る(塩ゆで、スープ)

アメリカザリガニの塩ゆで 原則として生きているものを使う。売られているものは泥抜きしたものであるが、釣り上げたものなどは場所によっては泥抜きする必要がある。これを塩ゆでにする。成体は身が締まっており、みそが非常に濃厚でおいしい。ハーブ類やコショウなどを加えてもいい。またジャガイモなどと一緒にゆでてもいいかも。

好んで食べる地域・名物料理

フランス、アメリカルイジアナなど。
塩ゆで 群馬県、茨城県、千葉県。泥抜きをして塩ゆでにしている。
茨城県坂東市のエビガニ 千葉県、群馬県、茨城県の利根川、鬼怒川、小貝川、渡良瀬川などの流域でよく食べられているのではないかと考えている。千葉県成田や旧印旛郡、茨城県の旧猿島郡、岩井など。成田周辺ではそば屋やウナギ屋、食堂での一品でもある。

加工品・名産品

釣り情報

クロダイ釣りのエサとして使われる。

歴史・ことわざなど

徳島県 本種を初めて見たのは1968年。徳島市に行った級友が捕まえてきた。非常に珍しいものに思えて、池で飼っている子がうらやましかった。当時、徳島県西部にはいなかった。今では吉野川北岸では普通に見られる。今でも食用としては認知されていない。

参考文献

『原色日本大型甲殻類図鑑』(三宅貞祥 保育社)、『かながわ 水の世界』(堤俊夫 かなしんブックス)、『北九州の淡水魚』(北九州市立自然史・歴史博物館)


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