イサザ

Scientific Name / Gymnogobius isaza (Tanaka)

イサザの形態写真

8cm SL 前後になる。体に目立った斑紋はなく全体に黄色み(飴色とも)を帯びている。第一背ビレの後端に小さな黒い斑紋がある。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上目硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ハゼ亜目ハゼ科ウキゴリ属

    外国名

    学名

    Gymnogobius isaza (Tanaka)

    漢字・学名由来

    漢字 魦、細小魚 Isaza
    由来・語源 細小魚(いささうお)の転訛したもの。細小(小さな)魚(うお)という意味。

    地方名・市場名

    ウキゴリ
    場所滋賀県余呉町 参考『湖魚と近江のくらし』(滋賀の食事文化研究会 サンライズ出版 2003) 
    イサダ イサザ
    場所滋賀県琵琶湖 参考文献 

    生息域

    淡水魚。成魚は琵琶湖の水深30mよりも深場にいて産卵期に浅場に移動する。
    琵琶湖固有種で北湖に生息。

    生態

    産卵期は4〜5月。
    湖の岸、小石などのある場所。
    石の下に雄が産卵室を作り、雌を誘い産卵させる。
    孵化後、仔魚は沖合で浮遊生活を送り、7月中旬くらいから生成生活にはいる。
    寿命は1年、もしくは2年。

    基本情報

    琵琶湖周辺では重要な魚。9月から3月くらいが漁期。
    湖魚のなかでは高級なものでもある。
    伝統料理の「いさざ豆」、佃煮などに加工されている。
    また鮮魚は「じゅんじゅん(すき焼き)」などにも使われる。

    水産基本情報

    市場での評価 琵琶湖周辺でのみ取引される。湖魚のなかでは高価なもの。
    漁法 沖曳き網、魞
    産地 滋賀県

    選び方

    飴色で退色していないもの。腹などが割けていないもの。

    味わい

    旬は寒い時期(秋から冬)
    小魚なので丸ごと食べる。
    骨が軟らかく、いいだしがでる。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    イサザの料理法・レシピ・食べ方/煮る(じゅんじゅん・すき焼き、佃煮)、唐揚げ
    イサザのじゅんじゅん
    イサザのじゅんじゅん(すき焼き) じゅんじゅん(すき焼き)にして骨が気にならず、上品な白身で皮にうま味を感じる。とてもうまい。

    イサザの煮物イサザの煮物 大豆と煮ると「いさざ豆」となる。薄味の当座煮(1週間から10日)
    イサザの唐揚げイサザの唐揚げ 唐揚げにすると骨が軟らかく、抵抗なく食べられる。白身でクセのないなかに皮目は香ばしい。

    好んで食べる地域・名物料理

    琵琶湖周辺。
    じゅんじゅん イサザを使ったすき焼き。ウナギなどでも作るがイサザは絶品。
    いさざの唐揚げ イサザを唐揚げにしたもの。「唐揚げ天ぷら」とも。
    いさざ豆 ウキゴリ属のイサザと大豆を煮たもの。湖魚と大豆を煮るのは琵琶湖周辺の代表的な郷土料理。なかでもやや高級なもの。[嶋田義晴 滋賀県長浜市]

    加工品・名産品


    イサザの佃煮イサザの佃煮 琵琶湖周辺で普通に見られる。ときにスーパーなどにもある。湖魚の佃煮の中でももっとも高価である。身も骨も柔らかく、味わい深い。

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『湖魚と近江のくらし』(滋賀の食事文化研究会 サンライズ出版 2003)、『日本の淡水魚』(川那部浩哉、水野信彦 編・監修 山と渓谷社)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『湖国琵琶湖の魚たち』(滋賀県立琵琶湖文化館 第一法規)
  • 主食材として「イサザ」を使用したレシピ一覧

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