ハマダツ
ハマダツの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
120cm TL 前後になる。細長く、ダツ科では左右に側偏し、体高があり平たい。尾柄部(尾のつけ根部分)にキール(縦方向、畑の畝のように盛り上がった部分)はない。側線は腹部を通るが胸鰭の方向に分かれて上に向かう枝状のものはない。 尾柄部(尾のつけ根部分)にキール(縦方向、畑の畝のように盛り上がった部分)はない。 側線は腹部を通るが胸鰭の方向に分かれて上に向かう枝状のものはない。
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★ 美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱真鰭区正真骨下区棘鰭上目スメグマモルフ系ボラ亜系ダツ目ダツ科ハマダツ属
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外国名 |
Flat needlefish
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学名 |
Ablennes hians (Valenciennes,1846)
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漢字・学名由来 |
漢字 浜駄津 Hamadatu
由来・語源 田中重穂の命名。 Valenciennes アシル・バランシエンヌ(Achille Valencienne 1794-1865)はフランスの動物学者。ジョルジュ・キュビエとともに『魚類の自然誌』を刊行。国内で水揚げされる多くの魚を記載。
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地方名・市場名 |
ダス 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 場所和歌山県田辺 ヒラダツ[平だつ] 備考オキザヨリの体が丸いのに対して側へんしているため(左右に平たい)。 場所宮崎県日南市目井津漁港 アオダチナゴリ シジャア ダツ チヤラチヤラ ツウゾ ナガサヨリ ナグリ ナゴリ ヒランジャー ワリ 参考文献より。 |
概要
生息域
海水魚。沿岸の表層。
津軽海峡〜九州南岸の日本海・東シナ海、北海道〜九州の太平洋沿岸、琉球列島、小笠原諸島。
台湾、中国南シナ海沿岸、太平洋・インド洋・大西洋の熱帯〜温帯域。
生態
基本情報
熱帯域から亜熱帯域に多い魚。体が平たくてオキザヨリ、テンジクダツなどと比べると味が落ちるとして利用しないところが多い。
水産基本情報
市場での評価/流通上は見ていない。
漁法/定置網
産地/鹿児島県、宮崎県
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は不明。
鱗は細かく薄く取りやすい。皮はやや厚みがあり強い。骨はあまり硬くはない。小骨は少ない。
血合いが強い白みで、青魚特有の風味があるが、臭味などはまったくない。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
ハマダツの料理法・調理法・食べ方/煮る(煮つけ)、焼く(塩焼き、干もの)、生食(刺身、セビチェ)、揚げる(唐揚げ)
ハマダツの刺身 三枚に下ろして血合い骨を抜く。これを刺身にしたもの。銀皮があり、血合いが強いものの、うま味が強く捨てがたい味わい。柑橘類と相性がいい。わさび、しょうがなどはお好みで。
ハマダツの煮つけ 水洗いして適宜に切り、湯通しして冷水に落とす。残った鱗やぬめりを流し、水分を切る。これを酒、砂糖、しょうゆ、水の地で煮上げる。煮ても硬く締まらず、身にうま味があってとてもおいしい。酒、塩などであっさり煮ると酒と好相性だ。
ハマダツの塩焼き 水洗いして焼きやすい大きさに切り、振り塩。1時間以上置き、じっくり焼き上げる。開いて焼いてもいい。青魚特有の強いうま味があり、皮目に好ましい香りがある。非常においしい。
ハマダツの唐揚げ 水洗いして適宜に切り、皮目から細かく包丁を入れる。これに片栗粉をまぶして二度揚げする。切れ目を入れると火の通りがよく、硬く締まらない。香ばしさのなかに青魚の風味があっておいしい。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど