エソダマシ
エソダマシの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
体長32cm前後(写真は鹿児島県産で体長32cm、重さ440g)、背鰭は14軟条、吻長が長い。 体長32cm前後(写真は鹿児島県産で体長32cm、重さ440g)、背鰭は14軟条、吻長が長い。上から見るとむしろコチ科に近い。
珍魚度・珍しさ | ★★★★★ 一生出合えない可能性大 |
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★ 美味 |
分類 |
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区正新骨下区円鱗上目ヒメ目アオメエソ亜目ヒメ科Leptaulopus属
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外国名 |
台湾/達氏姬魚
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学名 |
Leptaulopus damasi (Tanaka 1915)
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漢字・学名由来 |
漢字/狗母魚騙 Esodamashi
由来・語源/田中茂穂が1915年の『日本産魚類図説 一九巻』に伊豆相模湾で揚がった個体を掲載したもの。命名も田中茂穂。ヒメの仲間だが大きくてエソのようだからか。もしくは当時はエソ科だったのか?
〈項肩亞目ヒメ科ヒメ屬エソダマシ〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
Hime damasi (Tanaka, 1915)→Aulopus damasi (Tanaka, 1915)→Leptaulopus damasi (Tanaka 1915) Tanaka 田中茂穂(Shigeho Tanaka 明治11-昭和49 1878-1974 高知県)。東京帝国大学にて魚類の分類を始める。日本魚類学の父。170種前後の新種を記載。献名された種も少なくない。
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地方名・市場名 |
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概要
生息域
海水魚。水深250〜508mの貝殻混じりの砂地、やや粗い海底。
神奈川県三崎、伊豆諸島、土佐湾、[鹿児島県]、沖縄舟状海盆。
オーストラリア北東岸。
生態
基本情報
珍魚といえそうな魚のひとつ。小骨が多いのであまり利用されていないものと思われる。
調理法によってはとても味のいい魚なのでとれたものは、食べるといいと思う。
珍魚度 明らかに珍魚。探しても一生で会えない可能性がある。
水産基本情報
市場での評価/流通の場では見ていない。
漁法/定置網
産地/鹿児島県
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は不明。
鱗は大きくとりやすい。中骨はやや硬いが血合い骨、腹骨などは柔らかい。小骨が非常に多い。
透明感のある白身で皮目に甘味をともなう風味がある。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
エソダマシの料理・レシピ・食べ方/生食(なめろう)、揚げる(唐揚げ)、煮る(煮つけ)
エソダマシのみそたたき(なめろう) 水洗いして三枚に下ろし、スプーンなどで身をかきだす。これをみそ、ねぎと一緒に細かくたたく。クセのない白身だが、甘味とうま味があって味噌とたたいても本来の味は残る。
エソダマシの唐揚げ 水洗いして皮目から包丁を入れて片栗粉をまぶしてじっくり揚げたもの。皮目に豊かな風味があり、甘味も感じられる。さくさくと香ばしくてとても味がいい。唐揚げとしては特上だ。
エソダマシの煮つけ 水洗いして体幹部は皮目から包丁を入れて骨切りする。これを湯通しして、氷水に落として鱗やぬめりを取る。酒、砂糖、水の地でじっくりと煮る。しょうがはせん切りにして一緒に煮てもいいし、仕上げに搾り汁を落としてもいい。
エソダマシのあら汁 なめろうや唐揚げなどを作って残ったあらを集めて、湯に通して冷水に落とす。これを昆布だし(水でも可)で煮だして塩、酒で味つけする。仕上げにしょうがの搾り汁を落としても、ゆずの皮を浮かべてもいい。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど