硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系
スズキ目スズキ亜科イサキ科イサキ属
イサキ
Parapristipoma trilineatum
イサキ科の他の魚へはここから!
物知り度/★★★★ これは常識
食べ方◆塩焼き/刺身(カルパッチョ)/なめろう
旬◆晩春から初夏、夏。
ただし産卵後、晩秋から春にかけても美味。
とくに冬季のものは脂がのっている。
市場での評価・取り扱われ方◆量的には少ないが、市場には年中あるもの。値段はやや高め。また少ないながら養殖ものもある
生息域◆本州中部以南。太平洋側では千葉県が北限、南シナ海まで棲息している。
生態◆外洋に面した磯や沿岸近くに棲息している。内湾にはほとんどいない。
産卵期は6月から9月。
孵化後、3歳くらいまではメス1に対してオス1.2でオスの割合が高く、それ以上ではメス1に対して0.5とメスの割合が高くなる。これはメスの生存率が高いため?
1年で尾叉長(びさちょう 身体の前端から尾ビレの湾入部のいちばん深い部分までの長さ)13センチ、2歳で20センチ、3歳で24センチ、4歳で30センチ。
昼間は沿岸のやや深い海藻の多い海底に潜み、夜には海面近くにに浮かんで盛んにエサをとる。夜行性。
漁獲方法◆釣り/定置網/巻き網
大きさ◆30センチ前後になる
漢字◆「伊佐幾」、「伊佐木」、「鶏魚」。
由来◆「班魚」、すなわち斑紋、縞模様のある魚の意味。
背中の縞文様が5つに分かれるため「五裂」。
呼び名・方言◆地域によって「いさき」、「いさぎ」、「いっさぎ」などと呼ばれる。また「いさき」、「いさぎ」は同じ地域でもともに使われている。
 また斑紋(縞模様)のはっきりした当歳魚(若魚)のことを「瓜坊(うりぼう)」と呼ぶ。
イサキの呼び名に関して呼び名・方言のページへ
釣り◆関東では真冬に千葉県外房は勝浦などで始まり、秋の声とともに釣り納めとなる。釣り方は片天秤に擬似餌のウイリィ、オキアミをつけての船釣りが主流。特に相模湾は江ノ島まわりには特大のイサキがついていて、まるでマダイのような体高を持つ。この江ノ島イサキは味、釣り味ともに最上である。また伊豆、外房では磯での浮き釣りでも対象となる。磯釣りでは蒸し暑い夏が盛期である。

 産卵期は夏で、若葉の時期には市場にもまとまって入荷する。ただし年間を通して見かけるもので年々季節感を感じなくなった。これは夏の魚と言うのは北限にある関東でのことで、大分、鹿児島などでは年間をとおして途切れることなく漁獲されるためである。
 市場での評価はそんなに高いものではない。世に「イサキ=高級」というほどではない。マアジなどと比べても値段はあまり変わらない。ただし釣り物、活け締めなどは高い。
「いさき」という地域と「いさぎ」と言う地域があり、どちらかというと「いさぎ」が多いのではないか調べているところ。

◆食べてみる◆
 小さくてもうまいのがイサキの特徴。小型のものは「瓜坊(うりぼう)」なんて呼ばれて安いのだが刺身の味わいは下手なマダイよりも上。また冬場の千葉県外房ものの刺身は絶品である。
 イサキの塩焼きというのは言わば定番中の定番。ご飯のおかずとしても肴としてもまさに白眉である。できれば冬から梅雨入りくらいまでのイサキを選んで、家庭でも炭を起こして焼くのが最高。それぐらいの手間は惜しんではいられぬ味わいである。
小イサキの寿司に関してはここから!
寒イサキの寿司に関しては寿司図鑑へ!
参考/『魚類学 下』(落合明、田中克 恒星社厚生閣)、参考/『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房)

●本サイトの無断転載、使用を禁止する
瓜坊の刺身
イサキの刺身を作る場合、気がつくのが、大きさに関わりなく味がいいということ。左はまだ、「瓜坊(うりぼう)」と呼ばれる10センチ前後のものをていねいに刺身にしたもの。血合い骨を除いて1匹で4枚の刺身がとれる
皮の唐揚げ
イサキの刺身などを作るとき、ウロコをとらないで三枚に卸し、皮を引く。このウロコつきの皮を素揚げ、もしくは唐揚げにする。これが絶品なのだ。