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上が雄(おす)、下が雌(めす)。雄の方が大きく、足が長くて太い。
節足動物門甲殻綱十脚目異尾下目タラバガニ科イバラガニ属
イバラガニモドキ
Lithodes aequispinus Benedict,1894
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(沼津の魚貝類の呼び名・方言と標準和名の対比表)

魚貝の物知り度/★★ 知っていたら達人級
食べ方◆蒸す/茹でる/刺身
内子のうまさは特筆すべき
◎非常に美味
市場での評価・取り扱われ方◆産地でほそぼそと食用となっている。流通はまずしない。
イバラガニモドキの基本◆
このタラバガニの仲間はサワガニやズワイガニなどの短尾下目ではなく、ホンヤドカリ、ヤドカリなどと同じ異尾下目である。外見的にはハサミを含めると脚の数は8本であり、最後尾の脚は細く小さく甲羅の中に隠れていて鰓などの掃除をするなど、こっそりと大活躍している。
■流通の場、小売店では「いばらがに」として扱われる。
■ロシアなどから輸入されている。
■かつて北洋でかなり水揚げされていた。
本来のイバラガニのページへ
生息域◆ベーリング海、オホーツク海、太平洋側の宮城沖、福島沖、東京湾、相模湾、駿河湾、遠州灘、三重県沖。水深500メートルから1100メートルに棲息。
生態◆調べているところ
大きさ◆甲幅22.5センチほどになる。
漁獲方法◆■カゴ漁/底曳網
漢字◆「棘蟹擬」。
由来◆調べているところ。
呼び名・方言◆
「北洋鱈場蟹(ほくようたらばがに)」。
■静岡県沼津市では「夫婦がに(みょうとがに)」。
■焼津では「たらばがに」。
■関東など市場では「いばらがに」と呼ばれる

◆食べてみる◆
 タラバガニ科の仲間で食用とされるのは主にタラバガニ、アブラガニ、ハナサキガニが代表的なもの。
 本種は量的に少ないためにあまり知られていない。ところがこれがいい味なのである。身の入り、生きがよければタラバガニにも負けず劣らず。
 とくに内子の味わいは天下一品ではないだろうか? ウニのような、それでもやはり独特な味わいであるような。肴としても寿司ネタとしてもいい。
 外子で未成熟なものは塩漬けやしょうゆ漬けでこれも逸品。
寿司に関しては寿司図鑑へ!
同定・参考/『相模湾産深海性蟹類』(葉山しおさい博物館)
がついたものは引用部、もしくは参考文献あり

●今回調理した雌イバラガニモドキは駿河湾水深800メートルで長兼丸が漁獲したもの。ミルクガニ(エゾイバラガニ)とともに長兼丸で購入できます。
長兼丸のページの目次は
静岡県焼津市の長谷川久志さん(長兼丸)にメールにて。
●長兼丸へはhttp://www2.tokai.or.jp/tyoukanemaru/
●漁の模様などはhttps://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/choukane/choukanemaru.html

また基本的な調理法はエゾイバラガニと同じ。エゾイバラガニのページを参照してください。
エゾイバラガニのページへ
●本サイトの無断転載、使用を禁止する
イバラガニモドキは蒸すのが最上の料理法。甘味が強く、たっぷりと詰まった身は非常に美味
雌の内子は珍味中の珍味。ウニにいて、ウニではない不思議なうまさ。



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