第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
十三巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。毎日、1種類ずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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カガミダイ 2005年5月30日 61 初夏から晩秋
 沼津では「銀まと」、三重県尾鷲では「銀まと」と呼ばれるのは近縁種のマトウダイが「本まと」というのに対している。沼津魚市場で聞くと、「やっぱり『まて(マトウダイ)』の方がうまいね」、「いや違わね〜よ」と話が盛り上がる。常にこの2種は比べられるのだ。2種並べて食べ比べたことはなく、それでもやはりカガミダイは落ちるな、マトウダイの方がうまいと思いこんでいた。それが今回、刺身で、寿司に仕立てて食べて、その『市場寿司 たか』でじっくり味わってみた。「うまいじゃない」といったのは、たかさん。実を言うとカガミダイの産卵期は冬であり、まだ5月でしかない、まったく期待しないで食べたのにうまいのだ。特に撮影後、茹でた肝をのせてパクリとやったのが頬がゆるむほどうまくて、なくなってから肝をのせるべし! と悟る。
市場魚貝類図鑑、カガミダイのページに!
●握りは八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
アニワバイ 2005年5月31日 62
 関東では、まつぶ(エゾボラ)の仲間は刺身で食べるが「白ばい」と呼ばれる貝殻の柔らかい巻き貝を刺身にすることはほとんどない。これはコリコリとする食感を楽しむが故に、味わいは二の次とするためなのだが、残念でならない。カガバイ、アニワバイなどは大きくなり刺身にすると歩留まりもいい。味わいはくせがなく、甘みが先に来るもので言うなれば上品。今回のアニワバイは白い巻き貝のなかでももっとも北のオホーツク海でとれる。関東ではやや珍しい。これを持ち込んだ『市場寿司 たか』ではこの味わいの柔らかさを受けてワタと身を市松に握ってくれた。柔らかな、またちょっと物足りないのに、ワタのこくのある味わいが調和する。後を引く味である。
市場魚貝類図鑑、アニワバイのページに!
●握りは八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
ムラサキウニ 2005年6月1日 63
「これアカウニですか?」、「いやまだムラサキウニですね」と答えてくれるのは徳島県阿南市、橘水産の角元寛治さん。当然ここは阿南市の角元さんの市場である。建物は少々老朽化が進んでいるが、場内はなんだか和やかで、和気あいあい、いい雰囲気なのだ。今年は不漁続きで魚は少ないというものの、見事なタイやクルマエビが左右に競られているのを見ていて、こちらはなんだか興奮してしまう。そこに流れて来たのが箱入りのウニ。これを2箱いただいてきた。徳島から遠路、夜の高速を走り、やっとたどり着いたのが『市場寿司 たか』。箱から一口食べた、たかさんが唸る。そして軍艦に盛られたのを口に投げ込んで、我ながら唸る唸る。うますぎるのだ。甘みがあるがサラリとしている。すし飯とほどよく調和して喉に滑り込み舌に残っているウニの風味が芳しいというか、「たまらん心地よさだ」。
市場魚貝類図鑑、ムラサキウニのページに!
●徳島県阿南市 橘水産、橘水産のホームページへ!
握りは八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
紋甲烏賊/カミナリイカ 2005年6月2日 64
 春から初夏にかけて西日本の沿岸に産卵に押し寄せてくる大きなコウイカ。これを各地で「紋甲いか」と呼んでいました。標準和名のカミナリイカです。これは西日本では高級なイカであり、「紋甲いかくれますか」というのは酒のアテとしてもちょっと贅沢なもの。それが近海の水産物が激減して海外から大型の甲イカの仲間が輸入されるようになって、それが「紋甲いか」と呼ばれるようになったために言葉が混乱してしまったようです。無知なヤカラは「紋甲」というだけでまずいと思うんです。当然の話ですが国産のカミナリイカの味わいは絶品です。肉厚でやや堅めなのですが、これは包丁目を入れる。この純白の身をすし飯にのせるとなんとも美しい握りが出来上がる。身に甘みがあり、噛むほどに旨味がとろっと湧きだしてくる。そして酢飯がそれをそっと押しとどめて。この辺の微妙な加減が「なんとも言えまへんな(桂米朝風に)」。
●市場魚貝類図鑑、カミナリイカのページに!
●高知県高知市浦戸湾産。土佐の廣丸のホームページへ! 八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
雪駄/オオバウチワエビ 2005年6月3日 65
「味のことを考えると(イセエビと比べて)、こっちの方が上だよね」とは伊豆の漁師さん。確かにウチワエビの仲間の旨味甘みは強く、イセエビと並べて、ついこっちを選んでしまう。ただこれは値段のこともある。イセエビが中くらいのもので2〜4千円してしまうのに対して、同じ重さウチワエビ3〜4匹でせいぜい2千円ほど。徳島県阿南市の橘水産の競り場でも大振りのウチワエビとオオバウチワエビが格安で売られていて、「これうまいんでよ」と漁師さんから声がかかる。この2種、産地でも消費地でもほとんど区別されないで取り扱われる。ともに味もいい。ただ握りに仕立てる地域は少ないだろう。今回、『市場寿司 たか』には茹でて殻を外して持ち込んだ。その握りが絶品。甘い、そしてその甘さが程良く消えて旨味が後を追いかけてくる。すし飯との相性もいいぞ!
市場魚貝類図鑑、オオバウチワエビのページに!
●徳島県阿南市 橘水産、橘水産のホームページへ!
   握りは「市場寿司 たか」


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