ブラウントラウト

Scientific Name / Salmo trutta  Linnaeus, 175

ブラウントラウトの形態写真

最大2m前後になる。体側に目立つ斑紋がある。(写真は雄)

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区正真骨下区原棘鰭上目サケ目サケ科タイセイヨウサケ属

    外国名

    学名

    Salmo trutta  Linnaeus, 175

    漢字・学名由来

    地方名・市場名

    生息域

    淡水魚。ヨーロッパ大陸には降海型がいて「シートラウト(Sea trout)」と呼ばれている。
    イギリス諸島、ヨーロッパ。
    日本にはアメリカ経由でカワマスに混ざって移入。
    北海道、栃木県中禅寺湖、神奈川県芦ノ湖。

    生態

    冷水を好む。
    産卵期は9-11月。
    甲殻類、昆虫、貝、小魚。

    基本情報

    昭和初期にアメリカ経由で日本に移入されてきたもの。
    細々と国内で種が保存されていたが、ゲームフィッシングの普及とともに注目を浴びている。
    食用としての養殖もなされているが、とてもマイナーな存在でしかない。
    サケ科のなかでは味の点でも他種よりも劣る。

    水産基本情報

    市場での評価 スポット的流通が主で全国的には流通しない。高価。
    漁法 養殖、釣り
    産地 長野県

    選び方

    触って張りのあるもの。マークなどがはっきりして赤いもの。

    味わい

    旬は春から夏。
    鱗は細かく取りにくい、ぬめりは多い。皮はとても強く厚い。骨はあまり硬くない。
    身の赤みは弱い。熱を通しても硬くしまらない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    料理法 ソテー(ムニエル)、揚げる(フライ)、焼く(塩焼き、つけ焼き)、汁(みそ汁)、煮る(コンフィ)、生食(刺身、タルタル)

    ブラウントラウトのムニエルムニエル 皮を引き、小骨を抜いて塩コショウする。小麦粉をまぶしてソテーしたもの。今回はバターを使わず、ソースをかけた。ソースはマヨネーズとケチャップを合わせたもっとも簡単なもの。
    ブラウントラウトのフライフライ もっとも無難な料理法。微かにサケ科の臭味があるものの捨てがたい味である。
    ブラウントラウトの山椒焼き山椒焼き 素焼きにして、山椒、しょうゆ、みりんを合わせたものを塗りながら仕上げたもの。サケ科の臭味が抑えられてとても味わい深くなる。
    ブラウントラウトのみそ汁みそ汁 あらを水から煮出してみそを溶いたもの。薬味には山椒を振る。うま味が豊かでおいしい。ブラウントラウトはみそ、しょうゆとの相性がいいのかも知れない。
    ブラウントラウトのコンフィコンフィ フィレを塩、コショウして一晩寝かす。これを約80度前後のオリーブオイルのなかで1〜3時間ほど煮たもの。ほどよい締まり具合、ほぐれ具合でとても味がいいと思う。
    タルタル フィレを細かく切り、トマト、玉ねぎ、オリーブオイル、にんにくと和えたもの。ワインに合う。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    ピアノ五重奏曲 鱒 シューベルト作曲のピアノ五重奏曲の副題「鱒」は本種のこととされている。

    参考文献・協力

    『日本の淡水魚』(川那部浩哉、水野信彦 編・監修 山と渓谷社)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)
  • 主食材として「ブラウントラウト」を使用したレシピ一覧

関連コンテンツ