十脚目異尾下目タラバガニ科タラバガニ属  タラバガニ Paralithodes camtschaticus
他のタラバガニ科へはここから!

魚貝類の物知り度
★これを知っていたら学者 ★★これを知っていたら達人 ★★★これを知っていたら通 ★★★★これは常識 ★★★★★これ知ってなきゃハジ
●本サイトの無断転載、使用を禁止する
魚貝の物知り度/★★★★
■活け、ゆでたもの、冷凍などで年中見かけるもの
漢字◆「鱈場蟹」。マダラのとれる場所にいるカニという意味
呼び名・方言◆調べているところ
食べ方◆
蒸す/刺身/焼く
大きさ◆ 甲長20センチを超える
生息域◆北海道以北に棲息。

 このタラバガニの仲間はサワガニやズワイガニなどの短尾下目ではなく、ホンヤドカリ、ヤドカリなどと同じ異尾下目である。外見的にはハサミを含めると脚の数は8本であり、最後尾の脚は細く小さく甲羅の中に隠れていて鰓などの掃除をするなど、こっそりと大活躍している。
 子供の頃に一番贅沢な食べ物のひとつがタラバガニの缶詰であった。1960年代であったと思う。その頃にはまだ冷凍食品がなく、今のように全国的に丸のままの本種を見ること自体不可能ではなかったか? それが今や日本全国生きているタラバガニを見ることができる。本種は日本海から北海道、オホーツク海に棲息している。
メモ/暮れが来ると様々なタラバの加工品が市場を賑わせる。その多くがロシア、アラスカなどからの輸入物であり、国産のものは少ない。いちばん多いのがゆでて冷凍したもの。ゆでて丸のままで冷凍したものより、脚だけの方が質も値段も上である。また生で冷凍した脚は、ゆでたものよりもうまいのではないかと思うが、ともっとも高価なのものだ。
メモ2/カタカナでタラバガニと書くと標準和名だが「たらばがに」「鱈場蟹」と書くと本来は一般名称なのである。例えばズワイガニを「たらばがに」ということもあればベニズワイをさすこともあった。すなわち「鱈場」=「マダラのとれ場所」=「深い海底」という意味合いがある。その「鱈場」にいるカニ(もしくは異尾類)のことを差しているのだ。
■本種にはケガニのようにミソ(肝膵臓)がほとんどない。それで家庭などで調理するときには甲羅を外して、脚を左右に割り、10分から15分蒸すのがいい。味わいは他のケガニやズワイガニよりもさっぱりしている。ミソもケガニなどと違ってほとんどないに等しい。逆にいえば身の食感、甘味、上品なうまみを堪能できる。また大量に食べても飽きがこ
ない。これをしてカニの王と言われるゆえんかも知れない。市場ではオスメスがしっかり明記されて売られているが、味の点では段違いにオスに軍配があがる。茹でないで刺身、焼きがになど最近は料理方法も多様化している。
タラバガニ科のより詳しい家庭での調理法はエゾイバラガニのページを参照
タラバガニのオス(左)とメス(右)の比較
タラバガニはオスが高く、メスが安い。理由は簡単でオスの方が断然うまいからである。市場では普通、オスとメスが明記されているが、表示がないときには裏返してみよう。
●オスの手足は長くふんどしと呼ばれる腹部が三角形である
●メスの手足は短く見た目が丸い。またふんどし(腹部)は丸く甲羅に対して大きい
ふんどしを切り、甲羅を外して脚をもってふたつ割りにする。こうすると家庭の蒸し器にもはいる
これを蒸し器に入れて大きさによって10分から15分蒸す。蒸し立ては非常にうまい。だから食卓につくすんぜんに蒸し上がるようにしたい
タラバガニ(上)とアブラガニ(下)の見分け方
←タラバガニは甲羅の中央部にあるツボ型のふくらみの上にトゲが6個
←タラバガニは足の裏側にも色素がある。蒸したり茹でたりしても、この部分が赤く変色する。
ただしこの見分け方の難点は裏返して見なければならない点である。なかなか売り場で裏返せない。またタラバにも白っぽいものがある
北海道区水産研究所の「NEWS LETTER」を参考にしました
←アブラガニは甲羅の中央部にあるツボ型のふくらみにトゲが4つ
このトゲの数で見分けるのがいちばん簡単である。ただし北海道区水産研究所の「NEWS LETTER」に300体に15体ほどこの部分の棘が5〜6のものがでるとある。どうしてもアブラガニを見分けたかったら、棘を確認して、その上で裏側も見る必要がある模様。
←アブラガニには裏側脚にはほとんど色素がない