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2004年12月12日 02 沼津魚市場 市場便り 06の2 目次/市場魚貝類図鑑//静岡の目次へ |
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底引きの珍しい獲物たちが無造作に散らばる。トゲヒラタエビ、オキナエビ、オオコシオリエビ、ベニテグリ |
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04/12.12 沼津02 沼津の魚貝類 5時前に沼津在住の魚貝類研究家・飯塚栄一さんが現れる。飯塚さんと市場を回るとどんどん珍しい魚が見つかるから不思議。さっそく一緒に底引きの獲物を再検討。 底引き網の選別場所はカキなどが置かれてから狭くなっている。所狭しと並んだカゴを縫うように見ていく。 「さっきコツノキンセンモドキのようなカニを見ました」 飯塚さんにお願いして、わからない甲殻類を見てもらう。 コツノキンセンモドキと思っていた中にミツハキンセンモドキが混ざっていて、ナミクダヒゲエビの中で見つけたサケエビ、クダヒゲエビの仲間も一緒に見てもらう。 ここに青木さんが現れて、「真っ黒でハシキンメに似た魚がいたんですよ。食べちゃったけど」と相変わらず涼やかな笑顔で話しかけた来た。どうもそれは貴重な魚であるらしく、飯塚さんが「もったいない」を繰り返す。 競り場で見つけたものではゴマテングハギ、ホウズキ、ヒレナガカンパチなどが珍しい。 佐平丸さんの獲物も発砲に広げて仕分けする。メンダコ、ヘリダラにムグラヒゲ、ベニマトウ、アオミシマ、ナミアイトラギス、ソコハリゴチ、ヤセムツ、アカグツ、メンダコにミナミシロエビ、コアシクダヒゲエビ、シラエビ、シラエビに似たやや桃色がかったエビまで入っている。特に飯塚さんと二人で首をひねって考え込まされたのが、ゲンゲ科もしくはアシロ科であると思われる魚(これは高知大学の町田吉彦教授によりアシロであると同定していただく)。あまり大きくないバケツであるのに面白くて夢中になる。 底引きの場所にまた戸田からトラックが到着した。競りがはじまる直前で慌ただしい。ここでカワビシャ、飯塚さんは珍魚ともいえるクサカリツボダイを見つける。 「今日は収穫が多いね」 飯塚さんの顔がほころんでいる。今年は沼津の底引き網は不漁続きであった。それがやっと上向きに転じてきそうだ。 |
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