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2004年11月12日 浜名湖三河の旅08 碧南市 2004年11月11日から翌12日まで、 浜名湖三河を旅しました。 ■浜名湖三河の旅目次へ ■静岡の目次へ ■市場魚貝類図鑑 |
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04/11.12 浜名湖三河の旅 08 碧南 矢作川の堤防をそのまま北に行くと、交通量の多い広い道に行き当たる。左に曲がると碧南市街に入る。入るなり情緒のある家並みがある。和菓子屋さんや旧家の黒い瓦屋根。なかなかきれいな街だなとまっすぐ進むと愛知ならではの味噌屋さんの大きな藏が見えてきた。ここを過ぎてほどなく水辺なのだろうか堤防に行き着く。そこに「九重味醂」の文字。九重味醂は我が家でも使っているので店舗がないか探したが見つからなかった。 そのまま街をクルマでぐるりとまわり、大浜漁港を見つける。ここは昨日、毎味水産、藤井社長に聞いた港だ。港の水揚げ場には毎味水産の大きなコンテナが置かれている。港には底引きの船が係留されていて、この時間には出漁していない模様だ。やはり海が荒れているのだろうか? そんな港で1隻だけ水揚げしているのを見つける。クルマを下りて見に行くとタチウオを水揚げしているのだ。 水揚げ作業をする、おばさんにここで魚が買えるのか聞くとダメであるという。他の三河湾沿いの港よりも閉鎖的であるようだ。 そのまま漠然と街を巡り駅前の大正館という食堂に入る。お腹が空いたなと思ったらすでに1時を過ぎているのだ。メニューを見ながら三河なんだからとトンカツを頼む。当然、味噌だれがかかっているかも知れないと期待したのだ。残念ながらまったくありふれたどこにでもあるトンカツが出てきてがっかり。みそ汁が豆みそを使っているのが唯一の三河らしさか? 揚げ方も豚肉の味もいまいち、これで千円を超える値段は高い。 駅前から長い藏が両側に続く。何カ所か藏の扉が開いていて巨大な樽が並んでいるのが見える。クルマを止めて中をのぞくとぷ〜んと味噌の香りが襲ってくる。香りに強い酸味を感じるのは三河周辺で作られる豆麹豆味噌、もしくは、たまりしょうゆの特徴である。ここで詳しく書くことはできないが、三河地方を中心として造られる豆麹の味噌は他の地方の味噌とは大きな違いがある。例えば、一般に味噌というと米の麹を煮た大豆、塩と合わせて造るのである。ところが三河地方の味噌は麹からして大豆であり、合わせる大豆も煮るのではなく蒸すのだ。蒸すことによってあのチョコレートのような色合いがでる。樽の脇で2人の男性が作業をしていて、その足下に茶色いものが小山になっている。一見アレに見えるものは、たまりしょうゆを絞ったカスであるという。 「味噌か、たまりを買いたいのですがどこで売っていますか?」 と聞くと事務所を教えてくれた。事務所は藏を抜けた通りにあり、ここで、さしみたまりと豆味噌を購入する。ここは「カネニ」杉治という味噌とたまりしょうゆを作り、販売もする。面白いのはここでは量り売りをしていて蛇口が4つ。そしてたまりが入った古風な瓶があり、ふたの上にはひしゃくが置かれている。 「これで量り売りをするんですね。できたらそれを買いたいのですが?」 と問うと、 「買えます。ただ1升からなんです。たまりならぜひ極上たまりをお勧めします」 と言うが、これはちょっと単位が大きすぎる。味すらみないで1升買うのは無理というもの。仕方なく豆味噌1キロと刺身たまりの小を購入する。ここでせめて500グラム単位で買うことが出来ると旅人にはありがたいものである。 帰宅して、さっそくしじみのみそ汁を作り味を見た。旅先で買う味噌や調味料であまりいい味のものには出合えないものであるが、これは上々。刺身たまりも塩分濃度・旨味ともに程良く、もっと買ってくればよかったと後悔した。 このとき時刻は2時前、まだ時間があるので半田市を目指す。半田市への衣が浦トンネルの手前にも「三河本味醂」の看板が見える。ここの味醂もときどき使っている。買って帰るかなと矢印のとおりに入るが店(会社?)が見つからない。国道沿いにあれほど看板があるにもかかわらず結局見つからなくて衣が浦トンネルに入る。 碧南市はあまり高い建物もなく情緒ある市街である。きっと地元で案内してくれる方がいればもっとたくさんの発見がありそうである。このような静かな地方の街が大好きなので、またぜひ再訪したいと思っている。 |
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