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貝殻の一部(耳状部)に穴を開けて海に垂下、養殖されたもの。「耳つり方式」という。
左の貝殻が平たい。通常これを上にして砂地などに生息している。
右の貝殻はやや深くて、砂地などにいるときには、こちらが下になっている。放流・天然ものは貝殻が白い
中央にあるのが貝柱、いちばん外側にあるのが外套膜(紐 ひも)。主に貝柱と紐を食べる。
稚貝の入荷も珍しくはない。みそ汁や酒蒸しになる。
軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱
カキ目イタヤガイ亜目イタヤガイ科
ホタテガイ
Patinopecten yessoensis (Jay.1857)
イタヤガイの他の仲間へはここから!
魚貝の物知り度/★★★★ これは常識
食べ方◆刺身/グラタン/焼く/煮る/フライ他
◎非常に美味
市場での評価・取り扱われ方◆
■養殖もの、天然もの(直まき。すなわち放流)など活けもの、加工したものなど市場には常時あるもの。入荷量も多い。値段は比較的安い。
■稚貝の入荷も見られ、最近(2008年現在)では珍しいものではなくなった。これを「ベビーホタテ」と呼ぶことがある。
■ゆでたものも入荷してくる。これを市場では「ボイルほたて」と呼ぶ。これを勝手に「イタヤガイ」だと勘違いしている。それで「ボイルホタテ」を「ボイルイタヤ」と呼ぶことがある。
■乾物もよくみかける。乾紐(ほしひも)、貝柱。貝柱は高い。
ホタテガイの基本◆
古くは高価な貝であった。
ホタテガイの缶詰は古くは輸出用、また高級食材だった。
乾貝柱は中華材料、だし材料として高価なもの。
貝殻を鍋として利用する。秋田県、青森県では「貝焼き」。
貝殻は食器(コキーユ)として海外に輸出。
貝殻はマガキの稚貝の採取用(付着させる)に使われる。
1970年代に養殖法が確立して値段が下がった。
1970年代に養殖される量が増えるまでは生での流通は少なかった。
現在の生産量50万トン前後、1959年には2万トンほどであった。
生息域◆東北以北、オホーツク海。
生態◆
水深10~30メートルの砂地に生息。
産卵期は春、3月から6月。
35日間前後のプランクトン生活をおくり、殻長0.3ミリとなって海底やロープなどに足糸で付着する。
2~3か月後、足糸を切って海底生活を始める。
満1年で殻長3センチ、2年で7.5センチ、3年で9~12センチ、4年で12~15センチ。寿命は10年ほど。
一般に紐(ひも)と呼ばれているのは外套膜であり、左右の貝殻にひとつずつついている。この外套膜に黒い小さな斑紋があるが、これがホタテガイの目(光を感じるところ)。
急速に閉じたり開けたりして素早く動くことが出来る。
外敵はヒトデ。
刺身にされる部分は貝柱。貝柱と言うのは貝殻を閉じる閉殻筋と呼ばれる部分である。2枚貝の場合、この閉殻筋は前後に2つあるが、ホタテガイの場合、前閉殻筋はなくなって、後閉殻筋が大きく発達している。
養殖法◆
採苗は玉ねぎネットか採苗器を5月~6月に海に吊し行われる。それまでは杉の葉に付着させていた。1965年に陸奥湾で玉ねぎネットを利用する画期的な方法が編み出される。
翌春まで中間育種が行われる。
ある程度に育った稚貝はパールネットというカゴに移され、4~6センチに育てられる。
これを放流したり、養殖したりする。
養殖にはカゴ(ネット)を使うものと、貝殻の一部に穴を開けてロープに吊す方法(耳つり方式)とがある。
大きさ◆殻長20センチ前後。
漁獲方法◆■養殖/けた曳漁(底曳網)
漢字◆
「帆立貝」。
「海扇」
由来◆寺島良安の「和漢三才図絵(1712年・正徳2年)に「口を開きて一の殻は舟のごとく、一の殻は帆のごとくにし、風にのって走る。故に帆立貝と名づく」
呼び名・方言◆別名「アキタガイ」。
◆食べてみる◆
 養殖もの、天然もの(直まき。すなわち放流)で大きな味の違いは感じられない。
 活け、むいた貝柱は刺身がいちばん。下ごしらえは簡単、貝柱の硬い部分を剥がし取り、あとは切るだけ。
 これをソテーしたり、フライ、天ぷらにしても美味。
 煮つけも非常に美味。

 また普通、ヒモと呼ばれる部分は外套膜の縁、ここも刺身やみそ汁の具などになる。
 ボイルした貝柱はつけ焼きにしたり、天ぷら、炊き込みご飯の材料になる。当然、そのまま食べてもいい。
 乾貝柱は水でもどして、もどした水はだし、貝柱は煮たり、ほぐしてご飯に炊き込んだりする。中華料理の材料としても重要。
 乾し紐はもどして佃煮に、また大根などと煮る。東京都多摩地区では祭に紐(ひも)と野菜の煮つけが欠かせない。
 貝殻は鍋になり、ホタテのヒモなどで味噌味の貝焼きなどになる。また秋田県のしょっつる鍋にも使われる。
寿司に関しては寿司図鑑へ!
参考/『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)、『海の生物誌』(平井越郎 東奥日報社)、『青森県 さかな博物誌』(日下部元慰智 東奥日報社)、『新版 水産動物学』(谷田専治 恒星社厚生閣)、『新北のさかなたち』(水島敏博、鳥澤雅他 北海道新聞社)
■と無印は私見、市場魚貝類図鑑のデータベースから
がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
■貝毒など危険性は皆無ではない。食べるときには自己責任で。
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