第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
三十八巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。
毎日、1種類ずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。
ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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小いさき/イサキ 2005年10月3日 186
 小さいのがうまいのか? 大きいのが? と魚によっていろいろある。多くはやはり大きいのを選ぶのが得だし、明らかにうまさに差がある。でもカンパチ、マイワシと、このイサキなどは大小関わらず脂があったり、なかったり、旨さはそのときどきで違っている。そして本日見つけたのが素晴らしい「瓜坊(うりぼう)」である。この「瓜坊」とは猪の子を差す言葉、イサキの幼魚に黄のしまがあることからついた呼び名だ。その小イサキを手に持った渡辺隆之さん(『市場寿司 たか』)さん、すかさず「こ〜りゃいいね」と片身1かんの握りに仕立ててくれた。「親を超えたる味わいだな」と呟くごとく、皮下には鈍色の脂がべっとり。そして軟らかく甘みのある身の味わいが、すし飯とともに口にあるときの幸せなこと。「口の中がえらいことになってますぞ、たかさん」と言うと、どうもたかさんの口の中もえらいことになっているようで、ニコリとしております。お後がよろしいようで。
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石陰貝/エゾイシカゲガイ 2005年10月4日 187
 市場では「石垣貝(いしがきがい)」と呼ばれているのがエゾイシカゲガイである。プラステックのトレイにのって来ているのをよく見かける。ただ生の貝殻のついたのは意外に数が少なく、しかも値段が高いもので貴重である。寿司ネタとしてはトリガイとよく似た形、これは当然で同じザルガイ科にあたる。使い方もトリガイと同様だろう。ただ味には思ったよりも違いが発見できる。トリガイがやや弾力が強く、身が薄のに対して、こちらは弾力よりもふくらみが強い。軽く茹でて味わうのだが、甘みがあり、その上、味にコクがある。当然すし飯にして抜群にうまいのは言うまでもないが、出来れば活けを味わって欲しいものだ。
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シマウシノシタ 2005年10月5日 188
 これ持っていったら、江戸前握りの職人である、たかさん怒るだろうなと思いながらそっと出したのがシマウシノシタ。ボーダーの寝間着(アメリカの囚人服にも見える)を着たような不思議な絵柄のカレイ目の魚である。これは三浦半島産であるが、各地で刺し網でも定置網でもよく混ざってとれて、あまりまとまらないので捨てられることもある。案の定、「これを持ってきたのかよ」といいながらも、やっとこさ5枚卸しに。これが意外にきれいな身なので驚かされる。出来上がった握りは、とても囚人服をまとったような珍魚から出来たとは思えない美しい握り。そして味の方もなかなかよかったんですね。シコっとした食感、やや旨味はうすいが、噛むほどにじわりと甘みもくる。「すし飯との相性はよか〜ね〜だろう」とは言うものの、上々の味わいでだ。
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ソコイトヨリ 2005年10月6日 189
 ソコイトヨリは市場では「いとより」、ときに魚をよく知っている仲買だと「『ばけ』です」と区別するときもあるが、イトヨリとは分けていない。イトヨリよりも小振りで色鮮やかで華奢な感じがする。市場で分けないだけあって味もイトヨリと変わらず上物、当然値段も高い。でも、これを刺身にするという感覚は料理人にはないようだ。皮をつけたまま熱湯をかけて、冷水にとって霜降りにする。これがたまらなくうまい。この半身を『市場寿司 たか』に持ち込んで握りに。身の硬さはちょうどいい、ほとんど、すし飯と闘わない。そして皮目の味わい、風味ともにあり、身に甘みがある。市場でも比較的よく見かける魚である。寿司ネタとしてもっと使われていいかも。
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オオモンハタ 2005年10月7日 190
 小振りのハタで少なからず入荷してくるのがオオモンハタである。このハタ、入荷が増えているように思えるが、気のせいだろうか? 海水温が上がり仲買でも見慣れぬ魚が増えているが、その「見慣れぬ」がいつの間にか「ありふれた」魚になってくるのだ。産地はやはり九州が多い。これを1本『市場寿司 たか』に持ち込んだ。たかさんが卸すうちに、「こうりゃ、今日はまだ硬くないかな。食べてまずいわけじゃないけど」と2かん握って出してくれる。確かに薄くへぎ板の切り付けたのにすし飯とは馴染まない。薄造りにして刺身で食べたらうまいだろう、と言った味わいである。1日置いてまた2かん。今度はぐっと味わいも増して、しかもやや軟らかくなっている。白身魚の淡い甘み、旨味も感じられて程良い食感がある。すし飯との相性もよくてうまい。ハタは総てこのだんかな。
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