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アカニシ 掲載種番号09 東京湾奥でも健在なのが東京での「にし」、アカニシである。もともとは海辺ではよく食べられるもので、羽田や太田に漁村があったときには普段の食事にのぼっていたもの。まだ調べていないが羽田あたりでもいまだにとっているのではないか? これが神奈川県、千葉県までくると今でもしっかり食用とされている。またアサリやマガキの天敵なので漁師にとってはいやな生き物でもある。 アカニシは常にあるものではないが年になんども市場に入荷してくる。それでも来るたびに目新しい貝であるように、客に使い方を教えられない仲買が多いように思えるのだ。当然、そんな仲買は年齢に関わりなく多く、そこに遙か昔に「漁と流通の接点」がなくなってしまったのが、まざまざと見ることができる。 たぶん魚河岸も日本橋にあった頃は漁と市場とは至近にあり、また小田原河岸自体が漁港だった。また築地には浦安を本拠とする老舗の仲買も多いのだ。浦安ではアカニシはなじみ深い巻き貝なのであって、大釜で茹でて道ばたで売られていたり、そのまま港前で売られていたはずである。またすぐ前の海には入れがとれていただろう。でもそんな浦安で海に親しんだ時代は遙かに遠いのである。 ■この項書き改めていく ■市場魚貝類図鑑・アカニシのページに ■東京のさかな目次へ |
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↑香川から来たアカニシ。八王子綜合卸売センター「高野水産」においてキロ当たり600円 ●基本データ 東京での呼び名/築地などには千葉県浦安などからの老舗仲買があって、そこでは「にし」。たぶん江戸時代から「にし」であったと思われる 全国/千葉県、愛知県など全国からときどき入荷してくる 旬/寒い冬だと思われるが、はっきり知らない。情報を求む 少ない/全国各地でとれ、非常にありふれた巻き貝なのだが、入荷は少なく、また頻度も低い 安い/定まった評価はないが、キロあたり1000円を超えることはなく、ときに非常に安い 特殊/産地などではうまい貝として定評があり、食べ方を知っている。ただし現在の市場では持てあますことが多い |
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