脊椎動物門哺乳綱鯨目歯鯨亜目マッコウクジラ科
★★★★ 知っていたら達人級
学名 | Physeter macrocephalus |
外国名 | 英名/Sperm whale |
同科同属 | その他生き物目次 |
漢字・由来 | 漢字/抹香鯨、真甲鯨 由来・語源/ ■抹香というのは現在では焼香などのときに使う香のこと。抹香臭いなどといわれるもの。マッコウクジラから香料がとれたので、という意味合いか? ■頭の皮が甲のように硬いから。 |
地方名・市場名 | |
形態 | 11メートル~18メートルになる。歯クジラ類中最大種。低い背鰭があり、全身が黒い。 |
生息域 | 世界中の海に生息。 |
生態 | 成熟した雄は単独か数頭の群れで南北の寒冷海域で生活。 交尾期に暖流、熱帯域にもどる。 雌は数十頭の育児集団を作る。 水深3000メートルにもぐる能力を持ち、大型のイカなどを食べている。 深海のダイオウイカの吸盤跡がよく身体に残っている。 |
一般的評価 | 2009年現在、関東ではまったくなじみがない。 関西では比較的スーパーなどにも煎皮、ころ(コロ 煎り皮)をもどしたものが見られる。 |
水産基本情報 | 市場での評価/マッコウクジラの煎皮、ころなどは関西では普通に見かける。関東ではほとんどみない。筋肉部分のことは調べているところ。 漁法/捕鯨 主な産地/ |
雑学 | ■現在(2009年)、調査捕鯨の対象は主にミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、マッコウクジラ。 ■大量の鯨油がとれる。鯨油をとった残りが煎皮。 ■腸のなかから見つかる脂肪様固形物は乾燥するとチョコレート色の蝋(ろう)質となり、貴重な香料となる。これを竜涎香という。 |
選び方 | |
味わい・栄養 | 味の評価/★★★=美味 ころとしての味わいは、もどして煮て食べるもので、食感は柔らかく、微かにクジラらしい臭いを感じる。 また本来脂のかたまりであったために、脂の持つまったりした微かな甘みが感じられる。 |
調理法 | (煎皮)/煮物、おでん |
食べ方 | 煎皮は本来水でもどして料理する。 大阪では単純に煮る、もしくは関東だき(おでん)の具材となる。 水でもどすのはなかなか面倒だが、もどしたものも売られており、こちらの方が簡単だ。 昆布をきかせた、鰹節だしで酒と塩、薄口醤油でことこととたくおでんに入れると非常に美味。 関西おでんになくてはならない素材であることがわかる。 |
好んで食べる地域 | 大阪府 |
加工品・名産品 | 煎皮 |
釣り | |
参考文献 | 財団法人日本鯨類研究所、『新版 水産動物学』(谷田専治 恒星社厚生閣)、『日本の哺乳類』(小宮輝之 学研) |