このページは旧ページです。新ページをご利用下さい。
市場魚貝類図鑑では現在新ページへの移行を行っております。
既に一部のページを除き、新ページの方が内容が充実しております。新ページも合わせてご利用下さい。
新ページ「アカエイ」はこちら >>
口、鼻、鰓孔は下(腹面)に吸水口(呼吸の海水を取り入れる)が背面にある鱗(うろこ)はない。アカエイは目の後ろの噴水孔の付近は黄色い。体盤の正中線上に1列のトゲトゲがある。裏側の縁がオレンジ色だ。尾に一本の硬くて大きな棘がある。
■アカエイの尾ビレには硬い棘がある。細かな返しのある棘で、手に持っただけでは簡単には刺さらない。むしろ裸足で歩いていて棘を踏むなどして刺さるのだと思う。それだけに危険度は高く、毒を持つので干潟歩きなどのときには要注意。
顎口上綱(Superclass Gnathostomaha) について◆
ほとんど総ての魚類。
軟骨魚綱(Class Chondrichthyes) について◆
全頭亜綱(Subclass Holocephali ギンザメ)と板鰓亜綱(Subclass Elasmobranchii サメ、エイ)に分かれる。
板鰓亜綱(Class Chondrichthyes) について◆
ネズミザメ上目(Superorder Glea)とツノザメ・エイ上目(Superorder Squalea)に分かれる。
エイ目(Rajiformes)エイ亜目(Suborder Rajoidei)について◆
ヤツメシビレエイ科、ガンギエイ科、トビエイ科、ウスエイ科、ムツエラエイ科、ヒラタエイ科、アカエイ科、ツバクロエイ科。
アカエイ科(Family Dasyatidae) について◆

約70種。
■一般に食用となるのはアカエイだけだと思われる。
脊索動物門顎口上綱軟骨魚綱板鰓亜綱ツノザメ・エイ上目エイ目エイ亜目アカエイ科アカエイ属
アカエイ
学名/Dasyatis kuhlii (Muller and Henle)
漢字/赤に魚へんに「覃」 英名/Japanese stingray
他のエイ目の魚へはここから!
魚貝の物知り度/★★★★ これは常識
食べ方◆刺身(カオリ フェ)/肝刺身(カオリ カンジャン フェ)/ムニエル/煮つけ(煮こごり)/みそ汁/唐揚げ/フライ
◎非常に美味
大きさ◆体盤長(尾を除く)80センチほどになる。
生息域◆南日本。朝鮮半島、中国沿岸。台湾。
生態◆
卵胎生。交尾して仔魚を5月から8月の夜に5~10個体生む。
浅い砂地、干潟などに生息。砂などにもぐっている。
エサは砂地などにいる甲殻類、環形動物。
薄く平たい身体で獲物を伏せてしまって、その後ゆっくりとエサを食べる。
市場での評価・取り扱われ方◆
■関東の市場では少ない。鰭だけなどの入荷が見られる。値段は安い。
■関西では韓国料理などの需要があり、活け、野締めなどしばしば見られる。安い。
◆食べてみる◆
 主に鰭の部分をクセのない身で、主に煮つけ材料とされる。
 もっとも一般的な食べ方は煮つけだ。とくに鰭の部分がうまい。冷たくしておくと素晴らしい煮こごりが出来上がる。


煮つけを作るときは大目に。残った煮汁とほぐした軟骨や身を形に流すと、見事な煮こごりになる

 各地で刺身にして食べられている。旨味や脂は少ないものの食感がよく美味。とくに肝の刺身は最上級の味わい。


刺身(韓国語 カオリ フェ)
アカエイの刺身は赤い筋がきれいだ。旨味脂はあまりないのだけど、独特の食感と噛むと出てくる甘味が魅力。(萩しーまーと えびすや)


肝の刺身(韓国語 カオリ カンジャン フェ)
身以上に旨いのが肝だ。思ったよりもクセがなく、甘味旨味が感じられて食べやすい。韓国風酢みそや胡麻油塩などをつけて食べる。(大阪鶴橋 よあけ)

 韓国では刺身を唐辛子とかコチュジャンなどで作った酢みそで食べるのだが、これもいい。好みで胡麻油、ニンニクなどで酢みそを加減する。
 フレンチではムニエル、もしくはバターで焼くのが定番。これはヒレの軟骨の先が香ばしく、また軟骨と軟骨の間だから素晴らしいジュが出てくる。オレンジやコアントロー、マデラー酒などを使ってもうまい。


ムニエル
フレンチの定番料理ムニエル。焦がしバターにオレンジの果汁を加えてソースに

 他には唐揚げ、フライにしてもうまい。

◆名物・郷土要理◆
 福岡県豊前海ではみそ汁にもなる。アカエイを適当に切り身にして煮ると、意外にうまいだしが出て、しかも骨が柔らかいのでそのまま具として楽しめる。思った以上にうまいものだ。
 ゆでて酢みそ和えは東京での古くからの家庭料理。
 徳島県阿南市橘水産の市場で聞いたところによると、アカエイは辛い唐辛子と煮るのだという。「ピリピリしてうまいんでよ」とのこと。実際に作ってみると、甘辛い煮つけよりも夏向きになる。
アカエイの基本◆
■尾に毒の棘を持ち、刺さると激痛がする。
■骨が柔らかい。軟骨(柔らかい骨)。
■夏に海辺で小さな小エイが群れているのによく出くわす。また潮干狩り場でも普通に見かけるもの。
■古くは煮つけようなどとして市場にも普通に見られていたものだが、年々エイを料理する家庭が減ってきている。
1975年、築地には夏から冬にかけて大量に入荷していた。
東京でも夏の魚として重要なものであった。
切り身になっても裏側(腹側)の縁がオレンジ色であるのでアカエイであることがわかる。
漁獲方法◆空バリ漁(空っ針、えいかん針、えい針)/底曳網/簀立漁(定置網)/定置網
漢字◆「赤」に魚編に「覃」。
由来◆
「赤」は体色から。
エイについて◆
尾が長く桝の「柄」に似ていることから。
「出針(いではり)」から。
「枝針(えはり)」から。
尾の長いことを「燕尾(えび)」ということから。
アイヌ語で棘を「ai」、東北でも“刺されていたいこと”、棘、針、茨、矢などを「あい」といった。「エイ」の語源はアイヌ語の「アイ」。
呼び名・方言◆
■単に「エイ」、「エエ」と呼ばれることが多い。
「エブタ」、「マエノエブタ」、「エギレ」、「エイガンチョオ」、「ガタホリ」、「ベタベタ」、「アズキエイ」、「アカヨ」、「エエチャンチャン」、「エエカン」、「イエタン」。
「アカエ」、「エ」。
「アカエエ」、「アカマンタ」、「カマンタ」、「エエガ」、「マンドウ」。
釣り◆投げ釣りなどの外道。
同定/『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
参考/『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)、『魚河岸の魚』(1975 高山久 日刊食料新聞社)、『魚の分類の図鑑』(上野輝彌・坂本一男 東海大学出版局)、『魚』(1940 田中茂穂 創元社)、『私の魚博物誌』(内田恵太郎 立風書房)、『さかな異名抄』(1966・単行本 内田恵太郎 朝日文庫)、『聞き書 福岡の食事』(農文協)
■私見
がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
●本サイトの無断転載、使用を禁止する



関連コンテンツ

サイト内検索

目次