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◆食べてみる◆
この潮汁はひな祭には欲しい一品である。
大型のものは焼きはまぐりにして美味。焼きすぎないこと。
酒蒸し、煮貝にしてもうまい。
他には小振りのものでみそ汁。
●寿司に関しては寿司図鑑へ!
同定/『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)
参考/『新版 水産動物学』(谷田専治 恒星社厚生閣)、『魚河岸の魚』(町山清 国際商業出版)、『たべもの語源辞典』(清水桂一編 東京堂出版)、『たべもの起源事典』(岡田哲 東京堂出版)、『日本語源大辞典』(小学館)、『広辞苑』、『貝の博物誌』(波部忠重 保育社)
■私見
■がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
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形態◆貝殻に光沢があり、やや厚みがある。ほぼ三角形で(前方に)片側が長い。文様に様々なバリエーションがある。
画像上/千葉県市原市の丘陵地帯の貝塚まら出てきたもの。千葉市の都築章二さんから
画像下/千葉県木更津でときどき揚がるもの。きんのり丸さんから
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マルスダレガイ科について◆
■国内には76種前後。
■食用となる貝は多い。代表的なものはアサリ、ハマグリ、スダレガイ、コタマガイ、ウチムラサキなど。 |
マルスダレガイ科ハマグリ属◆
■国内には内湾性のハマグリと外洋性のチョウセンハマグリがいる。
■2種ともに資源的、種の存亡の危機にある。
■国内に見られるほとんどが中国から輸入されたシナハマグリ。
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軟体動物門二枚貝綱マルスダレガイ目
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マルスダレガイ科ハマグリ属
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魚貝の物知り度/★★★ 知っていたら通人級
食べ方◆うしお汁/焼きハマグリ/
酒蒸し/煮貝/みそ汁
◎非常に美味
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大きさ◆■殻長10センチ前後になる
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生息域◆■北海道南部から九州。 |
生態◆
■内湾性。淡水の流入するところで干潟から水深12メートル前後まで。
■産卵期は5月から10月。 |
市場での評価・取り扱われ方◆
■京都府などから入荷がある。値段は高い。
■大分県、熊本県などからのものは標準和名のハマグリであるのか未確認。値段は安い。
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ハマグリの基本◆
■「爵(すずめ)大水に入り蛤となる」と礼記にある。
■「蛤蜃気楼をはく」。夏に環境が悪くなるとゼラチン状の粘液(ひも)を出し、海流に漂わせて、その浮力で移動する。蜃気楼とはこの粘液のこと。
■「蛤蜃気虹をはく」とも。
■三重県桑名では「焼きはまぐり」が名物。囃子文句に「その手は桑名の焼きはまぐり」。ただし現在の材料がハマグリだとは思えない。
■三重県桑名では「時雨煮」、「時雨蛤」が名物。これは伊勢名物の溜まり醤油でハマグリを煮たもの。囃子文句に「桑名の殿さん時雨で茶々漬け」。ただし現在の材料がハマグリだとは思えない。
■殻のかみ合わせは、対になっているもの以外は合わないので夫婦和合の徴(しるし)とされ、結婚の祝い事に使われる。
■八代将軍徳川吉宗が、結婚の祝い膳にハマグリの吸い物を出すことを発案した。
■娘が輿入れするときに貝桶を持たせる。これはハマグリの貝殻360個に源氏物語などの絵をかいたもの。
■殻のかみ合わせは、対になっているもの以外は合わないので左右の貝を合わせ当てる遊技「貝合(かいあわせ)」、「貝覆(かいおおい)」が生まれた。右貝を「地貝(じかい)」、左貝を「出貝(でがい)」とする。「地貝」を並べ、出貝を一個ずつ出して合うのを当てる。
■殻合は中世以降になると、便宜のため左右の貝に絵または歌を書いた。
■ハマグリのことを「グレハマ」と呼んだ。ハマグリを逆さまに呼んで「グリハマ」としたものがなまって「グリハマ」になったもの。ここから話が食い違うこと、わけのわからぬ者のことを「グリハマ」とも言う。
■「ぐれる」とは予想通りにいかないこと、また非行に走ることをいうが。これも「グレハマ」すなわちハマグリの貝殻を逆さまにしても合わないことから来る。
■魚河岸の符丁に「夏のはまぐり」。意味は「身(見)くさり、貝(買い)くさらずで、ひやかし客のこと。
■初午にハマグリを食べると鬼気に犯されない。
■ひな祭りには「ハマグリのお吸い物」という。
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漁獲方法◆じょれん手曳漁/じょれん船曳漁
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「はまぐり」の語源◆
■浜にあって「栗」に似ているから。「浜栗」。
■「はま」は「浜」、「ぐり」は「石」の意味。石が地中にあるに似ていることから。
■人形の顔などを白く塗る胡粉(ごふん)の材料。
■古名を「ウムキ」
■「グレハマ」。 |
漢字◆■「蛤」、「浜栗」
由来◆上記
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呼び名・方言◆
■市場では「ホンハマ(本はま)」。
■色や文様によって呼び名が変わる。
1 貝殻の白いのが「耳白貝(ミミシロガイ)」。
2 栗色のを「油貝(アブラガイ)」。
3 いろいろ文様の出るのを「文蛤(アヤハマグリ)」。
■すし屋が一枚づけにする5年ものの大きなハマグリを「テッパツ」。
■東京の婦人言葉に「オハマ」。
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