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形態◆細長く平たい(側偏)。口は吻の頂点にまっすぐ開く。普段は銀色背は黒く地味だが生殖期に雄は鰭が大きくなり、青や赤に色づく。
コイ目コイ科について◆
コイ目にはコイ科とドジョウ科の日本でも親しまれている2科がある。他の科は国内には生息しない。
全世界の淡水、汽水、まれに海水に5科279属2662種。
コイ科の食用魚にコイ、フナ類、モロコ、ハクレンなど多種ある。
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区ニシン・骨鰾下区
骨鰾上目骨鰾系コイ目
コイ科ダニオ亜科オイカワ属
オイカワ
Zacco Platypus
(Temminck and Schlegel)
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魚貝の物知り度/★★ 知っていたら達人級
食べ方◆天ぷら/煮つけ/塩焼き
○美味
大きさ◆15センチ前後になる
生息域◆利根川、信濃川以西に自然分布。これが琵琶湖の稚アユ放流とともに東北にも生息域を広げている。また自然分布しているとされる四国吉野川でも、琵琶湖の稚アユ放流が行なわれてからのものであると考える人もいる。
生態◆
雑食性。
産卵期は5月~8月。
産卵期雄は追い星ができ、鰭が大きくなり、体色が鮮やかに変わる。
市場での評価・取り扱われ方◆各地で雑魚として売られている。現在では一般的ではない。安い。
オイカワの基本◆
川釣りの対象魚。
淡水魚で典型的な雑魚。
ときに鶏の餌になる。
メモ◆■子供時代、徳島県貞光川ではこれを「ハエ取り瓶(蠅とりびん)」でとった。平たいハートを天地逆にして下に丸く出口を造った丸いガラス製品、この内側にさなぎ粉、味噌、ときに酒かす、小麦粉を合わせた寄せ餌を塗り、川底に石で固定した。これに「じゃこ」が入ってくるのだ。この「ハエ取り瓶」、もう35年ほども見ていない。昭和でいうと30年代のものである。
漁獲方法◆釣り
漢字◆
「追河」、「追川」。
由来◆
「河で追いあげてとるから【追河】」。
「【追川】。水中でお互いに尾を追いて闘う」。
「この魚、京洛の大井川(大堰川)に多し、今日にて【おいかわ】という」。
呼び名・方言◆
■四国吉野川水系貞光川にはとても多い魚で、「ジャコ(雑魚)」。この魚、夏には雄が頭の周辺にはニキビが吹いて、赤く青くはでやかに変身するこれを「ゴジバイ」と呼んだ。
■秋田県雄勝郡羽後町、佐藤順さんによると当地では「ジンケン(人絹)」。戦後の食糧難の時代に放流したという情報もあるという。また戦前の雄物川水系にはいなかった模様だ。
■関東、東海などでは「シラハヤ」、「ヤマベ」という。
「フナビクイ」、「ジョッカン」、「ロッカン」、「ケンレイ」、「オイランブナ」、「ニイナ」、「ニャアニャア」、「アサジ」、「アサゼ」、「シャジ」、「カゴ」、「ガゴ」、「ガゴタ」、「ハイ」、「ハエ」、「ハヤ」、「ササンバエ」、「アサヒバヤ」、「カアリ」、「クソバエ」、「クソンボ」、「ビャク」。
釣り◆■さし(ハエのウジ)餌、練り餌の浮きづり、脈釣り。毛針釣りなどがある。淡水の釣りとしては人気がある。
◆食べてみる◆
 初春のものは塩焼きにする。クセがなく骨が柔らかく、捨てがたい味わい。
 焼き干して煮つけて食べてもうまい。
 他には天ぷら、唐揚げなど。
参考/『日本の淡水魚』(川那部浩哉、水野信彦 編・監修 山と渓谷社)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)
■市場魚貝類図鑑データベースから
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