顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系
カサゴ目カサゴ亜目オニオコゼ科オニダルマオコゼ属
★★★★ 知っていたら達人級
学名 | Synanceia verrucosa Bloch and Schneider |
外国名 | 英名/Stonefish,Devilfish,Poison fish |
同科同属 | その他のオニオコゼ科の魚へはここから! |
漢字・由来 | 漢字/鬼達磨虎魚、鬼達磨鰧 由来・語源/オニオコゼの仲間で丸みを帯びているという意味合い。 オコゼは、「おこ」とは顔が笑えるくらいに愚かにして奇怪なこと。醜いこと。「ぜ」は魚名語尾。「鬼のように醜い魚」の意味。 |
代表的な呼び名 | |
地方名・市場名 |
沖縄ではアーファ、アカドラ、アーバイズ、アバラ、イシアー、イシアーファ、イシアファー、インドウイ。 |
形態 | 体長40センチを超える。全体に丸く、口を目は上方を仰いでいる。皮膚は分厚く、疣上にデコボコし、鱗はない。背鰭に袋状の皮膚をかぶった12~14本の棘があり、皮膚に猛毒がある。![]() 背鰭の棘を動かすと白い液体が出る。これが毒性分の含まれる液体なのかは不明。 |
生息域 | 海水魚。奄美大島以南。インド・西太平洋。 浅いサンゴ礁、岩礁域の砂泥地。 |
生態 | 肉食性で、魚などを待ち伏せて襲う。 背鰭に太くて強い棘があり、袋状の組織に猛毒(ストナストキシン/stonustoxin)を蓄えている。 棘の先は鈍く、触るというよりも足で踏むなどして刺されることが多いよう。 毒性は刺毒魚のなかでも際立って高い。 1匹の個体で大人4人を死に至らしめるとも。 海外、国内でも死亡例がある。 刺された場合、ただちに傷口を洗い、熱い湯に患部をつけるとよいとも。 |
基本情報 | 食用としてよりも危険な(猛毒を持つ)魚として有名。 沖縄などでもとれる量は少なく、一般的な食用魚とはいえない。 |
水産基本情報 | 水産物としての重要度/★★ 地方の水産物 市場での評価/沖縄で少ないながらとれている。高い。 漁法/刺し網 産地/沖縄県 |
ノート | 新しいところでは、2010年8月5日午前8時50分ごろ、沖縄県名護市幸喜の海岸で、同市のダイビングショップ経営の男性(58)がオコゼに刺され、死亡。 海外でも死亡例がある。 |
選び方 | 触って皮などがしっかりしているもの。 |
味わい・栄養 | 旬は不明。 背鰭に強い毒があるので、最初に切り取ること。 非常に分厚い皮で鱗がない。 表面に褐色の海綿状を思わせる物体をつけている。 皮は熱を通すととても硬く、海綿状のものは苦みがある。 海綿状の物質は湯引きする、こすり取るなどして完全に取り去る必要がある。 身は白く活けには透明感があり、時間が経つと少し白濁する |
切り身図鑑 | |
調理法 | みそ汁(魚汁、鍋)、煮つけ、唐揚げ、天ぷら(フリッター)、刺身 |
食べ方 | ![]() 汁ものにしてとても美味。 特に沖縄風のみそ仕立ての汁(魚汁)にしてよい。 皮を利用するならある程度煮込む。 醤油味の煮つけも美味。 ![]() 唐揚げは皮の部分も利用してよい。 鶏肉を思わせ、また弾力がある。 ![]() 沖縄風の分厚い衣の天ぷらにしても味がいい。 ![]() 刺身にしてもよいが、やや旨みに欠ける。 沖縄風に酢みそというのがいいかも知れない。 ■すしネタとしては寿司図鑑へ! |
好んで食べる地域 | 沖縄県。 |
加工品・名産品 | |
釣り | 沖縄ではぶっ込み釣りのタマン釣(ハマフエフキ)の外道。 |
参考文献 | 『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『沖縄の漁具・漁法』(沖縄県漁業振興基金 編集沖縄県水産試験場)、『海洋動物の毒-フグからイソギンチャクまで-』(塩見一雄、長島裕二 成山堂書店)、『沖縄うまいもん図鑑』(中村清司 双葉文庫)、『沖縄の釣り魚』(城一人 フィッシング沖縄社) |
Copyright©2025 Bouz-Konnyaku All Rights Reserved.