顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カレイ目ヒラメ科ガンゾウビラメ属
★★★ 知っていたら通人級
学名 | Pseudorhombus pentophthalmus Gunther |
外国名 | 英名/Fivespot flounder |
同科同属 | その他のヒラメ科の魚へはここから! |
漢字・由来 | 漢字/玉雁瘡平目、雁雑平目、玉雁瘡鮃、雁雑鮃 由来・語源/「がんぞお」とは鱗が粗雑でカサカサした感じの魚。雁(鳥)の飛来する時期にはやる皮膚病に似た体表をしたヒラメの意味。 |
地方名・市場名 |
■和歌山県雑賀崎ではヒガレ。 |
形態 | ヒラメ型。側扁する。体表に数個の褐色の斑文がある。 |
生息域 | 海水魚。北海道南部以南~南シナ海。水深30メートルより浅いところに生息。 |
生態 | 産卵期は3月~8月。 |
一般的評価 | 関東では、ほとんど知られていない。 西日本では小売店などでデベラ、デビラの干物を見る。 |
水産基本情報 | 水産物としての重要度/★★ 地域的な水産物 市場での評価/鮮魚でくることはほとんどない。関東でも少ないながら干物が見られる。 漁法/底曳網 主な産地/広島県ほか瀬戸内海沿岸。 |
雑学 | |
選び方 | 干物ではよく乾燥しているもので、変色しているもの、黒っぽいものはさける。 |
味わい・栄養 | 干物は年間を通して。 生産の最盛期は冬。 広島県尾道周辺ではでべら乾しは冬の風物詩。 鮮魚は白身で身が少ないが淡泊でクセのない味わい。 皮周辺に味がある。 干物はよく干したものをあぶって食べるが香ばしさがいい。 |
調理法 | (鮮魚)/唐揚げ、干物、煮つけ (干物)/焼く、揚げる |
食べ方 | 干物の味わいは絶品。 香りと後を引く旨みがある。 ただし渋みがあり、たくさん食べられない。 佳肴といったものだろう。 ![]() 広島県尾道産のでべら。荒縄で鰓刺しして強く乾燥している。 ![]() でべらは木槌でとんとんとたたく。かなり徹底的にたたくといい。これを軽く焙る。 ![]() 皿に盛り、身を割り、骨を外して、加減醤油、三杯酢、柑橘醤油などで食べる。これを酢の物、ふりかけなどにしてもうまい。 鮮魚は揚げるのが一般的。 唐揚げにして香ばしい。 他には煮つけ。 ■すしネタとしては寿司図鑑へ! |
好んで食べる地域 | 瀬戸内海周辺。 |
加工品・名産品 | でべら/広島県尾道市など瀬戸内海周辺。別名「木の葉がらい」。単にあぶって食べる。雑煮に入れる。焼いてほぐしてみそと合わせて団子状にしてゴマと熱いお茶をかけて食べる「でべら茶漬け」。 和歌山県和歌山市のヒガレ。 |
釣り | |
参考文献 | 『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)、『広島県 文化百選 味産品』(広島県 中国新聞社)、『聞書き 広島の食事』(農文協) 協力/和歌山市の雑賀崎、金栄丸 |