2002年7月14日
八王子市犬目の旅 no.3
初夏梅雨はいつ終わるのだろうと思っていると
何時の間にか夏本番、朝からの暑さはすごい。
犬目にはヤブレガサ、バイケイソウなどの
花を見るために5月に来たかったのが
なんとあっという間の7月。
まだ花は残っているだろうか?
←ヤブカンゾウ。もう盛期は過ぎてしまって花びらの枯れた悲しい姿のものが多い
うすぐらい林のなかに静かに休息のときを、木の葉にとまるヒカゲチョウ。目立たないが清楚で気品のあるチョウ 猛毒のニガクリタケ。食べたらたいへん
オカトラノウ。八王子など武蔵野を代表する夏の花 テングのような口の小さなガ。どうしても撮影しろという娘に応えて撮影した
ウツボグサ。我が娘が思わずキレイと叫んだ 浅黄色のアマガエル。よく見るとまだ尾を残している。「えらい可愛いな〜」と感激した
和名は判明しなかった知っている方は教えていただきたい
今回の旅で見つけたヘビイチゴの群落。ヘビイチゴの実がまるで花のように見える。ちなみに毒イチゴであると思っている人も多いようだが、無毒である。とてもすっぱい
 7月14日の日曜日は暑さのために早朝に起こされて、寝床で身体のだるさに酔っていた。なにやら疲れて目の上から後頭部にズキズキ痛みを送ってくる。
「え〜い」こんなときはがんばって起きるに限る、隣の部屋で同じように壁をごとごと蹴っていた娘を起こして犬目までの軽いお散歩に出かける。
 甲州街道はやたらクルマが多い、「どこへ行くんだろうね」と思っていると、ほとんどが陣馬街道に入っていく。
 五日市への道に入るとまったくクルマがいない。本日犬目までの所要時間15分。時計はちょうど8時、いつもより1時間遅いお散歩となる。
「急げ〜!」と娘を追い立てるようにして田んぼの脇道を上る。時間がないのでとりあえず林のなかに飛び込んでコナラの木を探してはカナブンがいないか目を凝らす。どんなに探しても密の出ているコナラはなくて、娘は何時の間にか下ばっかり見てはゴミムシの仲間を見つけては大騒ぎする。
 なんどもゴミムシにカメラを向けるが彼等の逃げ足の早いこと早いこと。追いかけていて見つけたのが黄色キノコ。「謎のキノコだ」と何度もシャッターを切るが後で調べたら猛毒のニガクリタケ。
 蚊に刺され、潅木に足をからめてずっこけながら花を探すがヤブレガサもバイケイソウの花も見つからない。疲れて目の前を見るとヒカゲチョウがポツンと木の葉に止まる。少しアンダーではあるがやっと捉えたのが左の写真。
 あまりの蚊の猛攻に耐えかねて林を出る。
 蚊に追い立てられて田に下りる。畦は台風の雨でじゅくじゅくしており、スニーカーはあっというまに濡れて気持ち悪くなる。こんなときに体重が重いのは本当にそんなことだな、などと娘の後を追う。畦にはウツボグサが点々と咲き、向こうの崖にはオカトラノが見える。田を横断して栗の畑の奥には雑木林が登る斜面に続いている。
 そのときやけに大きなガガンボが飛んでくる。よく見ていると、これはアメバチに違いない、興奮して林を辿る僕を不審そうに見る娘に、「アメバチだ」と叫ぶがわかるはずがない。網がないのできりがない、そして追跡を断念。下におりると草むらに黄色くてかわいらしいアマガエル、まだ尾を残していてカエルになったばかり。すぐにどこかに消えてしまったが今回の最高の出合い。
 ガや田を泳ぐオタマジャクシ、今年生まれたばかりのドジョウを見ながら農協へ戻ってきた。
犬目の農協園芸センターで産みたて卵とスイカを買って帰ってきた。



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