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吻(上顎)が剣のように鋭く長く尖っている。身体も細長く体側に横筋がある。腹鰭がひも状になる。
カジキ亜目について◆2科(マカジキ科、メカジキ科)4属12種。
マカジキ科について◆国内にバショウカジキ、シロカジキ、クロカジキ、マカジキ、フウライカジキの5種。全種が食用となる。
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系
スズキ目カジキ亜目(サバ亜目)
マカジキ科(メカジキ科)マカジキ属
マカジキ
Tetraptrus audax (Philippi)
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魚貝の物知り度/★★★ 知っていたら通人級
食べ方◆刺身/フライ/
ムニエル(バター焼き)/
煮つけ/焼き物(干物)
旬は寒い時期
◎非常に美味
大きさ◆4メートル前後になる
生息域◆南日本。インド・太平洋の熱帯、温帯域。
生態◆
産卵期は南半球では10月から1月、北半球では5月から7月。
イカ、魚などを食べる。
市場での評価・取り扱われ方◆■本来は刺身では定番的な魚であった。それが資源の減少と嗜好の変化から入荷が減っているように思える。値段はやや高い。
マカジキの基本◆
■マグロ類(スズキ目サバ亜目サバ科)ではない。
■マグロ類(スズキ目サバ亜目サバ科)ではない。
■築地では大物の一種ではあるがマグロの競り場ではなくカジキ類の競り場が別にある。
■千葉県は外房の港に、舳先(船の先端)を極端に突き出させた船を見ることができる。これが房総半島特有のカジキの突きん棒船である。この不安定な舳先に立ち高速で海上を疾走しながら長い銛で、これまた高速で泳ぐカジキを突き取る。この突きん棒船でのマカジキ、味は最高だという。
■割烹料理の基本的な素材のひとつ。
■関東の比較的海から遠い地区では刺身といえばマカジキ。「かじきまぐろ」の呼び名で「鮪」といえば本種に人気があったとのこと。これは戦後1960年代まで、魚貝類は鉄道、貨車で最寄りの街まで運ばれていた。例えば東京八王子でも昭和40(1965年)
年近くまで鉄道による輸送が行われていたという。そこで脂が少なく、色合いなど持ちのよいマカジキは喜ばれたのだ。
冷凍しても劣化が少ない。
漁獲方法◆釣り(延縄)/突きん棒
漢字◆「真旗魚」、「真梶木」、「真舵木」。
由来◆カジキ類の代表的なもの、もしくはいちばん味のいいものの意味。
「かじき」について◆
「梶木」、「舵木」は「梶木通」、「舵木通」の略とされる。すなわち舵をとる木や船の底になる木(梶木)をも貫く角を持つ魚と言う意味。
呼び名・方言◆
■石川県金沢では「マグロ」。
■関東では現在でも「カジキマグロ」。
「アチヌイユ」、「アメナシ」、「オカジキ」、「カジキトオシ」、「シウトメ」、「ナイラギ」、「バイ」、「ハイオ」、「バリン」、「マザシ」、「マダラ」、「バレン」。
島根県では「シトレ」、「ハイノウオ」、「ハナセ」、「ハヨウ」、「カジキ」。
釣り◆トローリングの対象魚。
◆食べてみる◆
 刺身はクロマグロほどに脂はないものの、味わいは深く、そこはかと甘味があり酸味がほどよい。
 バターや油と相性がよいのでフライやムニエルにも向いている。
 他には煮つけ、筋の多い部分は軽く干して焼いてもうまい。
がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
■は私見、市場魚貝類図鑑のデータベースから
●同定/『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
●参考/『魚類学 下』(落合明、田中克 恒星社厚生閣)、『島根のさかな』(島根県水産試験場 山陰中央新報社)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)
●本サイトの無断転載、使用を禁止する
きれいな赤色で、冷凍しても劣化が少ない。刺身は非常に美味。ときにクロマグロに優る。



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