二枚貝綱マルスダレガイ目シャコガイ科 ヒメシャコガイ Tridacna crocea ●その他のシャコガイ科の貝へはここから! |
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魚貝の物知り度/★★ ■市場では沖縄などからときどき入荷してくる。関東では定まった評価はなく、珍しさからかキロあたり3000円以上する。 刺身/バター焼き 琉球列島以南のサンゴ礁に棲息するシャコガイ科最小の貝である。 シャコガイの仲間は海中の微少なプランクトン、浮遊物もとらえるが、主な食料は体内の共生藻から得ている。共生藻(スーサンテラ)はシャコガイの排泄物である炭酸ガスやアンモニア、リン酸塩を取り込み、言うなれば植物での肥料分とし、かわりに光合成で得たアミノ酸や酸素をシャコガイに提供しているのだ。(参考文献/『黒潮に生きるもの』鈴木克美 東京書籍) 近年はサンゴなど減少もあり、天然ものの漁獲量も多いとは言えないようだ。これにともない養殖の研究も行われている模様。 さて関東での味わいの評価はあまり高いとは言えないヒメシャコだが沖縄ではとても珍重されている。値段も高い。沖縄県水産海洋研究センター石垣支所の久保弘文さんによると「沖縄では大変評価が高く、身だけだと非常に高価。これの養殖も研究中です。シラナミはその次に高いようですが、ヒメジャコが断然高く、人気があります。ヒレジャコやヒレナシジャコも出回っておりますが味はだいぶ落ちるようです」とのこと。養殖が本格化されれば関東にも頻繁に入荷してくるかも知れない。 沖縄本島では「あじけー」、八重山では「ぎーら」と呼ばれる。 ■殻の大きさの割に食べられる部分は少ない。貝剥きを差し込むと簡単に身がとれるが、身は細く貝柱は弱々しい。刺身で食べるといわゆる磯の香りがして、旨味がある。歩留まりが悪いということは貝殻の二次的利用(刺身盛り合わせの飾りなど)ができることで補えそうだ。この美しい貝殻など照明器具を入れる、アクセサリーを入れておくなどいろいろ使えそう。 |
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