軟体動物門頭足綱八腕目マダコ科minor属
★★★ 知っていたら通人級
学名 | Octopus minor(Sasaki,1920) |
外国名 | 英名/Long-armed octopus |
同科同属 | 他のタコの仲間にはここから! |
漢字・由来 | 漢字/手長蛸、手長鮹 由来・語源/腕(手)の長いタコの意味。 |
地方名・市場名 |
アシナガダコ(足長鮹)とも。 |
形態 | 全長70センチ前後になる。非常に腕が長く、胴(目のある頭に見える部分)の5倍。 |
生息域 | 海水生。日本各地。 下部潮間帯から水深200メートル~400メートル。 泥底の穴に棲み、腕を表面に出している。 |
生態 | |
基本情報 | タコの仲間としてはやや産地などで消費されていたもの。 身が柔らかく、あまり評価の高いものではなかった。 また大阪などでは韓国系の料理店などで少ないながら食べられていたことも。 それが韓国料理が流行し、サンナクチ(活けダコ刺身)や炒め物に使われて評価が上がる。 現在でも関東などのスーパーではまったく見かけない。 主に市場での流通で、料理店などで扱われる。 活けでの流通も増えていて、知名度は上がっているものと思われる。 |
水産基本情報 | 水産物としての重要度/★★★ 重要性は平凡 市場での評価/いつもあるものではなく、初夏に入荷が増える。生きているものはやや高い。死んでしまうと非常に安い。 漁法/底曳き網 産地/ |
雑学 | |
選び方 | 原則的に生きているものがいい。活けでなくても吸盤などを触ると吸い付くようなものがいい。完全に死んでいるもの、生臭いものはダメ。触ってしっかりしているもの。 |
味わい・栄養 | 旬は春から夏。 マダコなどと比べるとやや水分が多く、旨みが少ない。 ゆでたときのタコ特有の香も薄く感じる。 |
切り身図鑑 | |
調理法 | 炒め物(油で)、活け作り(サンナクチ)、ゆでる(なます、酢の物)、天ぷら |
食べ方 | 軽く水洗いして、ゴマ油などで焼くと、なかなかうまいものである。 テナガダコはゆでるよりも、炒める方がよい。 キムチと一緒に炒める。 コチュジャンで味つけすると非常にうまい。 ![]() キムチと炒めたもの。簡単な料理だが、とてもうまい。テナガダコのクセのない味わいがキムチと出合って、非常に味わいを増す。 活け作りは韓国料理。 そのまま足をトントンとたたき切り、ゴマ油と塩で食べる。 ゴマ油は皮目の生臭さを取り、かなりじっくり噛みしめることでしみ出してくるまでの、間をもたせてくれる。 まったりとしたゴマ油の滑らかさ、香ばしさに、続いて旨みがくるのだけど、なんともいえずよろしいな。 ![]() 韓国料理のサンナクチ(活けダコ刺身)。生きのいいものをトントンとたたくように切って、ゴマ油と塩、コチュジャンなどをまぶしながら食べる。噛むほどに旨みが感じられてうまいものである。 ゆでると平凡。 ゆでたものを和風に酢の物やなますにしてみる。 チシャ(レタス)との相性がいい。 今のレタスは苦みも風味も薄いが、それでもサニーレタスなどで作るチシャなますはうまい。 ![]() チシャ(レタス)なますにする。サニーレタスは適当にちぎっておく、ゆでたテナガダコと合わせて、ショウガ酢みそと和える。ショウガ酢みそは、みそ1、酢2分の1、昆布だし2分の1、サトウ1。酢の量は好みで。 ゆでたものの皮をある程度手でこそげ取り、空煎り(水分が多いので)、これを天ぷらにする。 またタレをつけて焼くのも美味。 ■すしネタとしては寿司図鑑へ! |
好んで食べる地域 | 韓国 |
加工品・名産品 | |
釣り | |
参考文献 | 『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局) |
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