サケ目キュウリウオ科キュウリウオ属 キュウリウオ Osmerus eperlanus mordax (Mitchill) ●他のサケ目の魚へはここから! 魚貝類の物知り度 ★これを知っていたら学者 ★★これを知っていたら達人 ★★★これを知っていたら通 ★★★★これは常識 ★★★★★これ知ってなきゃハジ ●本サイトの無断転載、使用を禁止する |
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魚貝の物知り度/★★★ ■北海道など産地では鮮魚でも流通するが、関東などには加工品しかこない。値段は安い ●漢字「胡瓜魚」。すなわちキュウリの香りのする魚である。実際に嗅いでみると言い得て妙と思うはず 刺身/フライ(天ぷら)/塩焼き(干物) 北海道以北に棲息。 北海道の沿岸域に棲息し、春に産卵のために川を登る。産卵は春。キュウリウオ科では大型で体長30センチ前後になる。 函館駅を下りてすぐ隣にあるのが「函館朝市」である。思ったほどには魚貝類はなくて、むしろ野菜の市場といえそう。そんな市場の隅で焼かれていたのが本種であった。焼いたものを無造作に並べてあるのを200円で買い、その場で行儀悪くむしゃぶりついたのだが、これがうまかった。それではお土産にと買って帰ったのが大失敗。焼き立てて食べたうまさがどこにも感じられない。 鮮魚としては関東にはあまり入荷してこない。なかなか生で入荷しないために、産地である佐呂間町の多田商店に電話で聞いてみた。すると鮮魚としてのキュウリウオは「道内には出荷しているものの、本州にはチカ、ワカサギは出荷するが、まずキュウリは送りません」とのこと。値段は安く、送料も思ったほど高くないので送っていただいた。サロマ湖の天然ガキ、ワカサギ(これは絶品)、チカなどを少しずつ。まったくわがままな注文にも関わらず丁寧に対応してくださり感謝のしようがない。 ■鮮度がよければ刺身は絶品だ。キュウリウオにはウリ科の植物に似通った香りがあるのだが、身にも微かにこれがあり、個性的な旨味が感じられる。キュウリウオならではの刺身の味わいは握りのネタにももってこいだ。また塩焼きは焼きたてはうまいのだが、冷めるとまずくなる。他には大型なら開いてフライ、天ぷらになる。 ●寿司に関しては寿司図鑑へ! ●北海道常呂郡佐呂間町、多田商店 ●参考文献『新 北のさかなたち』(北海道新聞社 監修/水島敏博、鳥澤雅 編/上田吉幸、前田圭司、嶋田宏、鷹見達也 |
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他のキュウリウオ科の魚とは口の大きさ、鋭い歯で見分けがつく。 →産卵期は厳寒の時期。冬から産卵期までが旬。この美味な卵巣をそのままに焼き上げる |
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←八戸市の市場で売られていた焼きキュウリ。焼き立てはうまい |
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