ぼうずコンニャクの食べる魚貝類だけでなく多彩な生物の図鑑です。掲載種は2000種、食用の水産生物の一般的なものは総て網羅。検索法・食べ方を詳しく解説しています。

ヒゲナガエビ(Jack-knife shrimp)

学名:Haliporoides sibogae (De Man,1911)

ヒゲナガエビの形態写真

体長15センチ前後になる。薄く赤身を帯びている。

  • 魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度

    ★★★★★

    知っていたら学者級

    ★★

    地域的な水産物、嗜好品的なもの

    ★★★★

    非常に美味
    分類
    節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目根鰓亜目クダヒゲエビ科ヒゲナガエビ属
    外国名
    Jack-knife shrimp
    学名
    Haliporoides sibogae (De Man,1911)
    漢字・由来
    漢字 鬚長蝦
    由来・語源 触角(鬚のように見える)が長いところから。
    地方名・市場名
    アカエビ/熊本県熊本市
    ガスエビ/愛知県西浦、三重県尾鷲市で、ガスの臭いがするために。
    タカエビ/鹿児島県
    ホンエビ(本えび)/静岡県沼津市
    「薩摩甘エビ」とも。
    生息域
    駿河湾から九州。インドネシア、オーストラリア沿岸。
    水深200〜600メートル。
    生態
    基本情報
    クダヒゲエビの仲間は世界的には資源量が多く、注目を浴びつつある。国内では底曳き網のある港周辺でのみ食べられているローカルな存在だが、アルゼンチンなどではエビの漁獲量の多くをクダヒゲエビ類が締めている。
    駿河湾、三河地方、三重県、鹿児島県などの産地周辺では流通もして、比較的大型なのでスーパーなどにも並んでいる。クルマエビ科のブラックタイガーあどよりも安いので人気が高い。
    味のよさと、生食できることなどからもっと高くてもいいのでは、と考える。
    水産基本情報
    市場での評価 あまり流通はしない。産地周辺で取引されている。やや高い。
    漁法 底曳き網、カゴ漁
    産地 鹿児島県、三重県、愛知県、静岡県
    選び方
    黒く変色しているもの。赤味があせたものは古い。
    味わい
    旬は秋から春
    殻は柔らかく、額角なども硬くない。身にやや水分が多いがタラバエビ科のホッコクアカエビ(甘えび)などと比べるとしっかりして硬い。熱を通すとやや縮む。
    栄養
    寄生虫
    食べ方・料理法・作り方
    調理法
    生食(カルパッチョ、刺身)、揚げる(天ぷら、フライ)、蒸す(サラダ)、塩焼き(干もの)、ご飯(炊き込みご飯、リゾット)、グラタン、お好み焼き
    ヒゲナガエビのカルパッチョカルパッチョ(Carpaccio)
    殻を剥き、開いて背わたを取りできるだけ均等に平たく切り広げる。尾部は小麦粉をまぶして出来るだけ香ばしく揚げておく。ニンニクの香りをすり込んでオリーブオイルを敷いた皿に並べ、塩コショウしてラップなどをかけて上からたたく。この真ん中にかりっと揚げた尾を飾り、スイートバジルを散らし、またオリーブオイルを回しかける。点々と何代物の甘味のあるバルサミコを振る。
    ヒゲナガエビの刺身刺身
    甘エビ(ホッコクアカエビ)と比べると甘みは弱いが、食感がいい。
    ヒゲナガエビのフライフライ
    大きさにばらつきがあったのと、比較的水分が多いので殻を剥いてペーパータイルで水分を取り、数尾並べてフライに。エビらしい風味甘味があって美味しい。
    ヒゲナガエビのフリットフリット
    、小麦粉に少量のオリーブオイルを加え、ビールでといて揚げたもの。表面がかりっとして中が甘い。
    蒸したヒゲナガエビ蒸しえび
    短時間強火で蒸し上げたもの。味が凝縮して、食感も強くなる。このまま食べてもよし、マヨネーズをつけてもよし。またサラダなどに加えてもいい。
    焼きヒゲナガエビ焼きえび
    殻つきのまま振り塩をして焼き上げたもの。殻が薄いので頭部と尾以外はそのまま食べられる。
    ヒゲナガエビの一夜干し一夜干し
    殻を剥いて立て塩に漬け込んで一晩干したもの。身がしまっていて実に美味。
    ヒゲナガエビの炊き込みご飯炊き込みご飯
    殻つきのままご飯に炊き込んだもの。相性がいいのでしょうゆと酒で味つけした。炊きあがったらエビを取りだし、蒸らし終わったところに殻を取り、適宜に切りもどす。
    好んで食べる地域・名物料理
    静岡県沼津市、鹿児島県
    加工品・名産品
    釣り情報
    歴史・ことわざ・雑学など
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    クダヒゲエビの仲間で食用になっているのは本種とナミクダヒゲエビの2種である。
    深海を曳く底引き網などでとれる。ことに沼津では「本エビ」という。これは当地の底引きではもっともたくさんとれていたためではないかと思われる。また三重県尾鷲で「がすえび」というのは背わたをとるときにプンと臭うせいだという。(参考「一日一魚」)。
    ■三重県での「ガスの臭いがする」というのは人によってはそう感じるようだ。ボクはほとんど感じない。鮮度がよければ旨味には欠け、甘味も少ないが、刺身はそれなりに楽しめる。茹でても旨味の少なさは補えない。むしろ醤油味をつけてたく方がいいのかもしれない。いちばんうまい食べ方は天ぷらである。これはエビの天ぷらとして充分に楽しめる。
    参考文献・協力
    協力/すし処 一重(三重県尾鷲市)
    『水産無脊椎動物Ⅱ 有用・有害種各論』(奥谷喬 恒星社厚生閣)
  • 主食材として「ヒゲナガエビ」を使用したレシピ一覧

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