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←(画像上)輸入ものに混ざるカラドジョウ。カラドジョウは体高が高く尾ビレ付け根も高い。色合いもドジョウの方が黒っぽい。カラドジョウがいると輸入もの
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区ニシン・骨鰾下区
骨鰾系コイ目ドジョウ科ドジョウ属
ドジョウ
Misgurnus Anguillicaudatus (Cantor)
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魚貝の物知り度/★★★★ これは常識
食べ方◆鍋(丸、割き)/柳川/蒲焼き/みそ汁/唐揚げ
旬は水温む晩春から夏
◎非常に美味
市場での評価・取り扱われ方◆年間を通して養殖もの、天然もの、中国などからの輸入ものを見かける。高値安定。とくに国内産のものは超高級魚。
生息域◆日本全国。サハリン、アムール川から北ベトナム、朝鮮半島、台湾、海南島。
生態◆河川の本流などには少なく、いてもよどみの沼っぽい場所。主に田や水路などに多い。
食性は動植物プランクトン、イトミミズなど。
田や泥っぽい場所で生息するので鰓(えら)、皮膚(ひふ)呼吸のほか、腸でも呼吸する。
産卵期は6月から7月。
雌(めす)の方が雄(おす)よりも多い。雌の比率が高い。
雌(めす)の方が雄(おす)よりもやや大きい。
大きさ◆20センチ前後になる。
漁獲方法◆筌(せん)という竹などで作ったカゴ状の道具で待ち受けてとる。手網ですくう。冬季には田で掘り取る。
漢字◆「泥鰌」。
由来◆
土の中で生きているので「土生」
中国語の「泥鰌」、「泥鰍」に由来する。
和漢三才図絵「常に元気に動く魚であるから“動酋”という」。
大言海「泥津魚の義なり、泥の中にてチョロチョリするより起きたる呼び名」。
呼び名・方言◆築地などで「踊り子(おどりこ)」と呼ぶ人がいる。
 今現在市場では明らかに高級魚である。主に淡水魚を扱う店で見ることが多いが、唐揚げや柳川など根強い人気があるのか扱う中卸は多いのではないか? また近年輸入物が増えてきている。これは値段も安く、「さきどじょう」と市場で呼ばれる二枚に開いたものは袋入りで取り扱われ、これなどはときにスーパーにも置かれている。
 郷里四国には2種類のドジョウがいた。本種とシマドジョウである。子供に人気なのは川の流れがある石の下に棲むシマドジョウだが、大人は食べるために盛んに本種をとっていた。本種は川にもいたが主に田んぼや用水路にいて、冬には「どじょう掘り」をしに大人と山の田んぼに出掛けた思い出がある。しかし今や、天然のドジョウは少なくなり、そんな光景も東北などに残るくらいである?
◆食べてみる◆
 いちばん簡単なのは小振りのを生きたまま求めてきて、酒で弱らせて、片栗粉をまぶして唐揚げにしたもの。
 いちばんうまいのは泥鰌鍋である。割いたものを使ったものと、丸がある。
 割いたものは一度湯通し、滑りをとり、酒、味醂、醤油の地で煮る。初夏から夏には子(卵)を中央に置いて楽しむ。
 丸鍋は酒で弱らせたものを湯通し、滑りを取り去り、一度みそ汁で下煮。これを酒、味醂、醤油の地で煮る。
 柳川鍋は割いた泥鰌を湯通しして滑りを取り去り、やや甘口の酒、味醂、醤油の地で煮て、卵でとじたもの。
 泥鰌煮もうまい。これは丸を湯通しして滑りを取り去り、酒、味醂、醤油で煮るもの。山椒をふり食べる。もしくは煮るときにショウガ、山椒を使う。
 みそ汁は丸、割きどちらでもいい。滑りを取り去り、水から煮て、みそを溶き入れるだけ。みそは甘口で濃いめに仕立てるのがコツ。
 東京にはドジョウの専門店が多い。また下町、隅田川以東の居酒屋などでドジョウ料理を楽しめる。これは古くは水路が張りめぐらされた水郷地帯であった名残。
 開きで作る「ぬき鍋」、開かないで、そのままの「丸鍋」、そして牛蒡と炊いて卵でとじる「柳川鍋」である。江戸時代から続く老舗もあり、さすがいずれも旨い。
 また金沢の名物に「どじょうの蒲焼き」があるが、タレの焦げた匂いが街角に漂い、いつもたっぷり買い込んでしまう。これは焼けた香ばしさを楽しむもので、ウナギのように脂っこくなく幾らでも食べられる。
●参考/『魚類学 下』(落合明、田中克 恒星社厚生閣)、『日本の淡水魚』(川那部浩哉、水野信彦 編・監修 山と渓谷社)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『たべもの起源事典』(岡田哲 東京堂出版)、『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房)、広辞苑、
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泥鰌鍋
七月の子持ちのドジョウを鍋に仕立てたもの。作り方は割いたドジョウを買い求めてきて、一度湯通し、滑りを取り去り、味醂、醤油の地で煮て食べる。薬味のネギはたっぷりと、山椒も欠かせない。
柳川鍋
 柳川(画像)は割いたドジョウを煮て、卵でとじたもの。現在では卵でとじるのが一般的だが、初めは単に割きドジョウを使ったもの。鍋は今戸焼きの二重構造の特種なもの。(「駒形どぜう」)
柳川の語源
「天保はじめ江戸横山同朋町にて“柳川”という屋号の店があった」。
「九州柳川で作られた鍋を使ったから」。