噴火湾森町のオオズワイガニ雌、いい味だ

国産でしかも生きのいいカニを食べられるのは幸いである


2024年、年が明けても北海道噴火湾でオオズワイガニがとれているようだ。八王子総合卸売協同組合、舵丸水産など連日のように入荷してきている。
せっかくなので味見をする。定期的に買って食べてみることで、内子の量がわかるからだ。
オオズワイガニは越前ガニなどと呼ばれているズワイガニよりも北に生息域を持つようである。国内ではほぼ北海道だけで水揚げされている。不思議なことに噴火湾で揚がるのは雌が多く、雄は揚がっても小型でしかない。
ズワイガニと比べると水揚げ量が少なく、また水揚げが不安定であるために、一般的な認知度が低い。都内のスーパーで見ていてもオオズワイガニという表記があっても、ズワイガニとして購入している人の方が多いようだ。

木イチゴ色の内子がまだまだたっぷり


さて、年明け最初の1ぱいは、甲幅6cmほどなので雌の平均サイズである。刺網で揚がったためか脚が取れている個体が多い。
これを塩ゆで15分にして、ゆで上がりを氷水で冷やす。
すぐに分解すると筋肉はほどよく温かく、内子は固まってはいるが締まってはいない。外子は目立つものの木イチゴ色の内子もたっぷり残っている。
ズワイガニ属の雌は食事として食べるというよりは、おやつ感覚で食べるものなのかも知れない。
殻はズワイガニよりも少し硬めだが、野蛮人になったつもりでかしがしと食らい、内子をすすり込むと、あっと言う間に消えてなくなる。
年明けのオオズワイガニもやたらにウマスギである。


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